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さとうなおきの「週刊アジュール」 第155回

Azure Arc対応KubernetesでのMLトレーニングがプレビューに

「Ignite 2021」で発表されたAzureアップデート《AI/IoT編》

2021年05月06日 08時00分更新

文● 佐藤直生 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 こんにちは、さとうなおきです。2021年3月2日~4日に、Microsoftの年次カンファレンス「Ignite 2021」がオンラインイベントとして開催されました。このIgnite 2021におけるアップデートを中心に、ハイブリッド/セキュリティ、インフラ、アプリ開発、データ、AI/IoTの5回にわたってお伝えします。今回はAI/IoT編です。

Azure Machine Learning:Azure Arcでのトレーニング、Synapse Analytics Sparkクラスターでのデータ準備など

 Azure Machine Learning(Azure ML)は、機械学習の開発と実行のためのプラットフォームを提供します。

 Azure Arcは、Azure Resource Managerによる管理機能を、Azure外部(オンプレミス、エッジ、マルチクラウドなど)のサーバー、Kubernetesクラスターに拡張するサービスです。

 「Azure Arc対応Kubernetes」を使うと、オンプレミス、マルチクラウド、エッジのKubernetes クラスターを管理できます。

 Azure Arc対応KubernetesでのAzure Machine Learningのサポートが、プレビューになりました。オンプレミス、マルチクラウド、エッジにあるKubernetesクラスター上で、Azure Machine Learningの機械学習モデルのトレーニングが可能になります。

Kubernetesクラスター上で実行された機械学習モデルのトレーニング

 Azure Synapse Analyticsは、エンタープライズデータウェアハウスとビッグデータ分析を統合した分析サービスです。

 Azure Machine Learningで、Azure Synapse AnalyticsのSparkクラスターを使ったインタラクティブなデータ準備、多数のモデルのトレーニングをサポートする「Many Models Solution Accelerator」が、パブリックプレビューになりました。

 また、Azure Machine Learningで、コンピューティングをカスタマイズするための「セットアップスクリプト」が、近日中にパブリックプレビューになる予定です。

 Azure Machine Learningで、カスタムの実験ビュー、複数の実験にわたる実行の比較、RBAC(ロールベースのアクセス制御)のカスタムロールが、GA(一般提供)になりました。

Azure Machine Learningのカスタム実験ビュー

Azure Cognitive Services:Form Recognizer

 Azure Cognitive Servicesは、画像認識、音声認識、自然言語処理といった、AIを活用したAPIサービスです。

 Azure Cognitive Servicesの1サービスであるForm Recognizerは、ドキュメントからキー/値ペアやテーブルデータを識別して抽出するサービスです。

 Form Recognizer v2.1 パブリックプレビュー3で、請求書IDカードからのデータ抽出などの新機能が追加されました。

 なお、Form Recognizerでは、以前から日本語がプレビューとしてサポートされています

Form RecognizerによるIDカードからのデータ抽出

Azure Cognitive Serach:セマンティック検索

 Azure Cognitive Searchは、AIを活用した検索サービスです。

 Azure Cognitive Searchで、セマンティック検索機能がパブリックプレビューになりました。

 この機能によって、キーワード検索ではなく、ユーザーの意図に基づいて検索できます。自然言語モデル、概念マッチング、シノニム検索などを活用して、優れた検索エクスペリエンスを提供します。現時点では、英語のみがサポートされています。

Azure Cognitive Serachのセマンティック検索

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