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物欲AVコモノ道 第57回

本格オーディオを堪能できるUSBスピーカー「KS1-HQM」

2010年06月21日 12時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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「KS-1HQM」

「KS-1HQM」

 現在市販されているPCのほとんどには、何らかの形でスピーカーが用意されている。ただクオリティはそれなりで、よほどこだわりを持ったモデルでない限り高音質とは言い難いのが現状だ。

 そこで少しでも音を良くしようと考えると、別のスピーカーをPCに接続することになる。ただし、(PC用)スピーカーと言ってもピンからキリまであり、あまり低価格なものを選んでも音質の向上は望めない。音質を求めるのであれば、やはりそれなりの“投資”が必要になると考えるべきだ。

 さて、今回紹介するのは高級スピーカーブランドであるクリプトンが6月下旬に発売するアクティブスピーカー「KS-1HQM」である。同社オンラインショップ「KRIPTON Online Store」での販売で、直販価格は4万9800円だ。

 数千円台の製品が珍しくなく、上位モデルでも1万円台半ばといったところのアクティブスピーカーとしては非常に高価だが、価格以上の満足感を得られる製品に仕上がっている。「ある程度の」音質では満足できない人にうってつけだ。


オーディオボードやインシュレータまで付属!

 スペックを見ていくと、25+25Wのデジタルアンプを内蔵しており、一般的なアクティブスピーカーと比べるとかなりパワーがある。それだけ出力があるにも関わらず、本体はかなりコンパクト。サイズは幅86×奥行き105×高さ170mmで、狭い机の上でも十分に設置できる。

 さらに欧州における名門スピーカーメーカーのTymphany社(旧Peerless社)製の6.35cmフルレンジユニットを搭載。背面にはバスレフポートを備えるが、これは排熱口も兼ねるという工夫が施されている。

右のスピーカー背面に入力端子などがある。その上に空いているのがバスレフポート

右のスピーカー背面に入力端子などがある。その上に空いているのがバスレフポート

 右スピーカーの背面には接続インターフェイスがあり、USB入力端子、S/PDIF入力端子、アナログ入力端子(ピンジャック)と並んでいる。左スピーカーとは専用ケーブルで接続する形だ。

 USBで接続する場合、KS-1HQM自体がオーディオデバイスになる。USB DAC部分は96kHz/24bit対応で、同社の音楽配信サービス「HQM Store」で提供している高音質楽曲データの再生にも対応する。

 USBという汎用的なインターフェイスが使えることに加え、デジタルのまま音を取り出せるメリットは大きい。ほかにもUSB端子を持つアクティブスピーカーはいくつかあるが、カテゴリとしてはマイナーで、製品の数が多くない。なにより高音質であることを追求した製品は少ない。その意味でKS-1HQMは貴重な存在と言える。

右スピーカー前面には操作パネルを搭載

右スピーカー前面には操作パネルを搭載

 また、右スピーカー前面には電源オン/オフや入力切り替え、ボリューム調整の操作パネルがあり、軽く指で触れるだけで操作が行なえる。

 驚いたのは800gもある専用のオーディオボードと、やはり専用のインシュレータが付属するこだわりだ。ちなみにこのオーディオボードの中身として使われているのは鉄の砂で、これによってスピーカーから生じる振動に対処している。

オーディオボードの上に置くインシュレータはハイカーボンスチール製で、3点でスピーカーを支える

オーディオボードの上に置くインシュレータはハイカーボンスチール製で、3点でスピーカーを支える

付属のACアダプターと電源ケーブル

付属のACアダプターと電源ケーブル

 さすがに電源はUSBバスパワーではなくACアダプターを利用する形になるが、付属する電源ケーブルも無酵素導線を使用した高価なものを採用しているとのことだ。

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