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直販限定アクセサリーとして提供

クリプトン、基本に立ち返った高品質USBケーブルを発表

2011年03月04日 18時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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 クリプトンは4日、ネット直販限定のアクセサリー製品を発表した。同社は昨年6月に、パソコンとUSB接続し、24bit/96kHzの高音質な音楽再生ができるアクティブスピーカー「KS-1 HQM」関連記事)を発売しているが、そのアクセサリー製品という位置付け。

KS-1 HQMとパソコンを使ったデモ風景。USBケーブルを変えて試聴した

 今回発表されたのは「USBケーブル」「接点改質剤」「KS-1キャリングバッグ」の3種。USBケーブルと接点改質剤はすでに受注開始しており、3月中旬から順次出荷される見込み。キャリングバックに関しては、価格・発売時期ともに未定。

 USBケーブルに関しては0.6m、1.2m、2mの3種類を用意している。最近ではオーディオメーカーからUSB DACと呼ばれる製品のリリースが相次ぎ、それに伴って高音質を謳うUSBケーブルも登場してきている。しかしこれらのケーブルは、使用する導体の材質(銀や無酸素銅など)や構造、あるいは金属パーツを多用するなど豪華な見た目の部分がアピールされがち。

 しかし、クリプトンではUSBケーブル本来の規格に立ち返り、アイパターンの正確さや適切なインピーダンス(16MHz付近で90Ω)にこだわったケーブルを作ったという。

 「昨年発売したKS-1 HQMはヒット商品になったが、発売当初からUSBケーブルはないのかという声もいただいていた」

 また「ネットなどの議論をみていると、(PCオーディオの世界では)理屈が重要視されており、それがクリアーされないと製品が認められない傾向が強い。そこで、アクセサリーの分野でも眉唾の部分をなるべく払拭し、背後にエヴィデンス(証拠)のある製品を出していきたい」とする。

 アイパターンとは、信号波形の遷移を何度もサンプリングし、それを重ね合わせたグラフのこと。波形のタイミングや電圧が揃った高い品質の波形であれば、線がピッタリと重なる。逆にこれらが揃わず太い線になっている場合は品質が悪く、ジッターが多く生じていることになる。

中央の黄色とオレンジで描かれているのがアイパターン測定の結果

接点の状態とインピーダンスの変化

 「台湾のALLIONなどが実施しているUSBロゴ認証プログラムでは1億円程度かかる設備を利用し、認定のテストには1アイテムあたり80万円程度の料金がかかる。今回はUSBロゴ認証を受けていないが、これと同種の設備を持ち、同じ測定ができるメーカーと組んで、民生向けというよりは業務用機器の基準で製品を開発した」そうだ。

 USBケーブルの価格は0.6mが5980円、1.2mが6980円、2mが8980円。

 またインピーダンスに関しては、接点の接触が与える影響が大きい。そこで、同社のSettenシリーズの容量を1ccに減らし、より手軽な価格で買えるようにした。化粧品などにも応用されているスクワラインオイルに導通性のあるクラスターダイヤモンドを混ぜることで、端子同士の接触点を増やし、電気が通りやすくする。約2000ヵ所の塗布が可能で、抜き差しをしなければ半年程度、効果が維持できるという。価格は2400円。

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