発売が延期されていた「iPad 2」が4月28日に突如発売されることになった(関連記事)。筆者も購入を予定していたが、発売当日は午前中に取材があったため、朝から並ぶことはできなかった。
しかし、昼過ぎにアップルストア渋谷店に行ってみたところ、Wi-Fi版の64GBモデル(6万800円、色はせっかくなのでホワイト)を何とか購入することができた。今回はこのiPad 2について、AV機能を中心に見ていきたい。
大幅な高速化で魅力を増したiPad 2
スペックについてはこちらの記事で詳しく紹介されているが、最初に感じたのは初代iPadと比べて薄く、軽くなっている点。iPad 2の本体サイズは、幅185.7×奥行き8.8×高さ241.2mmで、初代iPadと幅と高さはほとんど変わらないが、奥行きは5mm以上も薄くなっているのだ。
重量は約601gで、初代iPad(Wi-Fi版)から1割程度軽量化されている。特に外出先にiPadを持ち運ぶ機会が多かった人にとって、薄型化と軽量化が進められたことのメリットは大きいだろう。
CPUも「A4」から「A5」へと強化され、アップルによれば2倍高速になっているという。実際にJavaScriptベンチマークである「SunSpider 0.9.1」を実行してみると、初代iPadが3260.1、iPad 2では2194.6となり、大きく差が開いた。さすがに2倍とまでは行かないが、1.6倍近い処理能力の差があることが分かる。
さらにiPad 2では、専用カバーである「Smart Cover」が用意されているのも特徴だ。本体左側面とマグネットで接着するというもので、簡単に着脱できるほか、特定の位置でしかくっつかないため、位置を調整する手間もない。さらにカバーを閉じればスリープ、開けば復帰するといったギミックも盛り込まれている。
このカバーは三角形に折り畳んでスタンドとして使うこともできる。特に動画を見る際、iPad 2を机の上に立てられるのは便利だ。
液晶ディスプレーは、1024×768ドットの解像度を持つ9.7型IPS液晶で、初代iPadとスペック面での違いはない。視野角は広く、かなり角度のあるところから見ても色味はほとんど変化しないため、複数人で動画を見るといった用途でも使えるだろう。ただし、外光がハッキリ映り込むため、屋外や窓際で使う際には本体の向きに注意したい。
本体下部の背面側にはスピーカーが埋め込まれている。初代iPadと同様にそれなりの音量を出せる上、スッキリと聴きやすい音を出力してくれる。軽い音質で低音はほとんど出ていないが、じっくり音楽を聞き込むという用途でなければ便利に使えるだろう。
音楽の同期にはMac OS/Windows上の「iTunes」を利用し、再生にはiPodアプリを使うといった流れは、従来のiPadやiPhoneと違いはない。動画もiTunesに登録した上で同期すれば、ビデオアプリを使って再生できる。
動画の再生はフルHD解像度のものでもスムースで、コマ落ちするようなことはない。iPad 2自体のディスプレー解像度は決して高くはないが、やはり9.7型という画面サイズのアドバンテージは大きく、4~5型のスマートフォンとはまったく異なる迫力がある。
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