高機能な動画エンコーダーとして人気の高いペガシスの「TMPGEnc 4.0 Xpress」がバージョンアップし、「TMPGEnc Video Mastering Works 5」として発売された。
名称が変わっていることからも分かるとおり、操作感や編集機能、対応ファイル形式まで大きく様変わりしている。そこで、このTMPGEnc Video Mastering Works 5の目新しい機能をチェックしていく。
タイムラインを使った動画編集をサポート
TMPGEnc 4.0 XPressからの違いで最初に目につくのは、インターフェースが改善されている点だ。TMPGEnc Video Mastering Works 5を起動すると、「スタートアップランチャー」と呼ばれるウィンドウが表示される。ここでウィザードに従って作業を進めれば、動画ファイルの入力から編集、そして出力まで進められるようになっており、本格的な動画変換ソフトを使ったことがないユーザーにも配慮している。
後述の対応ファイルフォーマットの拡大、そして「CUDA」や「Intel Media SDK」といった最新技術への対応に加え、新バージョンで大きなポイントになっているのが、タイムラインを使った動画編集のサポートである。
この機能は「タイムラインレイヤーモード」と呼ばれ、複数の素材を組み合わせながら1本の動画を作成できる。TMPGEnc 4.0 Xpressでも、動画を単純につなぎ合わせたり、あるいはカット編集といった作業が可能だったが、タイムラインレイヤーモードを搭載したことで、より本格的な動画編集が楽しめるようになった。
具体的な機能としては、テロップや字幕の追加、トランジションの設定、モザイクをはじめとするフィルターの適用、映像の拡大/縮小/回転、不透明度の設定、色調補正などがある。トランジション効果も豊富に用意されており、単なる動画変換ソフトとしてだけではなく、動画編集ソフトとしても十分に使える印象だ。
編集画面の構成は、左上にプレビュー、右上に選択した動画などの要素を調整するためのプロパティ、そしてウィンドウ下部にタイムラインが配置される。タイムライン部分は複数のレイヤーを利用することが可能で、このレイヤーに動画ファイルなどをドラッグ&ドロップすれば編集できる。
複数のレイヤーを使えるため、2本の動画を同時に表示する、といった編集も可能。たとえば画面右下に別の映像を小さく表示したり(ピクチャー・イン・ピクチャー)、あるいは上位レイヤーの映像の不透明度を下げて、下位レイヤーの映像と重ね合わせるといったことができる。
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