待望の「iPad 2」がついに米国で発売された(関連記事)。初代「iPad」からの変更点として挙げられているのは、デュアルコアプロセッサーの搭載やアウトカメラ/インカメラの搭載、33%の薄型化、15%の軽量化など。大幅な変更点こそないものの、高速化や薄型化は嬉しいポイントだろう。
さて、今回はそのiPad 2と同時に発表された「iOS 4.3」を採り上げたい(関連記事)。当初3月11日から提供されるとしていたが、前倒しして提供が開始されており、iPhone 4やiPhone 3GS、iPad、第3世代と第4世代のiPod touchで利用できる。
多くの機能が追加されたiOS 4.3
今回のiOSのアップデートにおいて注目していたのが、MacやWindows上の「iTunesライブラリ」を、iPhoneやiPadからアクセスできる「iTunesホームシェアリング」機能が搭載されたこと。メモリーが足りなくて、すべての音楽を同期することができないといったケースでも、MacやWindowsと同一LAN内にいれば、ホームシェアリング経由で再生できるというわけだ。
そのほかJavaScriptのパフォーマンス向上やAirPlayの機能強化、そしてiPadの側面スイッチに「回転ロック」と「消音」のいずれかを割り当てる設定項目の追加、そして「iPhone 4」に対するWi-Fiテザリング機能の追加などが実現されている(なお、ソフトバンクで販売しているiPhone 4では、Wi-Fiテザリングを利用することはできない)。
今回、iPhone 4とiPadのそれぞれで早速iOS 4.3にアップデートしたので、iTunesホームシェアリング機能を中心に、新バージョンとなったOSを見ていこう。
Mac/PC内の音楽を気軽に再生できる
ホームシェアリング
そもそもホームシェアリングとは、2009年9月発表の「iTunes 9」で初めて搭載された、LAN内にある別のMacやPCの音楽を再生できるという共有機能だ。複雑な設定を行なう必要がないほか、ファイルをコピーする手間も不要で、それぞれのマシンにiTunesさえ入っていれば簡単に音楽を共有できる。
今回のiOSのバージョンアップで、このホームシェアリングがiPhone 4やiPadも使えるようになったわけだ。
実際にiOS 4.3にアップデートしたiPhone 4で見てみると、設定のiPod欄に新たに「ホームシェアリング」という項目が追加されている。ここにApple IDとパスワードを入力すれば、ホームシェアリングが利用可能になる。
設定してiPodアプリを立ち上げ、さらに画面下から「その他」ボタンをタップする。これで「共有」というボタンが表示されるので、接続したいMac、もしくはPCを選べば、そのマシンのライブラリーが表示される。
一旦接続してしまえば、後はiPhone 4内のライブラリーと同様に音楽を再生することができる。もちろん、iTunes上で作成したプレイリストもそのまま利用可能で、iPhone 4内の音楽を再生するのと大きな違いはない。

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