Denbunユーザーかく語りき「管理は圧倒的に楽」
さて、今回は実際にDenbunを使っている東芝ファイナンスの情報システム部の方々にお話しを伺うことができた。もともと同社はネオジャパンのグループウェア「desknet’s」の前身である「iOffice」を長らく使っており、POPサーバ経由でiOfficeのWebメール機能を活用してきた。そして、2007年のシステム更改の際に、メールサーバをIMAPサーバにリプレイスし、WebメールのDenbunも導入。現在は、OutlookとDenbunのWebメールを併用している状態にあるという。
とはいえ、Denbunもコスト削減を目的に導入したわけではない。「そもそもメールのデータ自体がクライアントPCに保存されるのは、セキュリティや管理の面で問題だと考えていました。ですから本当はデスクトップの仮想化までやりたかったんですが、今回はその準備としてメールのデータをIMAPで集中管理することにしたんです」(東芝ファイナンス 情報システム部 技術グループ グループ長 佐長実氏)と導入の背景を語る。
Denbun+IMAPサーバという組み合わせでの導入のメリットを聞いたところ、「管理という面では、Webメールはやはり楽です。短期的に利用するユーザーでも、アカウントを提供すれば、すぐに使えます。あとは通信事業者のVPNサービスを利用することで、携帯電話からメールを読めるのも便利です。検索に関してもかなり使い勝手がいいと思います」と佐長氏は語る。
反面、Active Directoryでサーチした内容をアドレス帳に取り込んだり、添付ファイルや本文のデコードに失敗したケースがあるなどの課題は少なくないという。とはいえ、こうした課題もDenbunサーバで対応すればよく、メールクライアントをいちいちバージョンアップしなければならないという手間はない。Webメールの導入に際しては、「IMAPサーバとの相性やアーカイブの対応、あるいは古いWebブラウザの対応などをきちんと検討して製品を導入すれば、管理コストの軽減につながるのは間違いないと思います」(佐長氏)といったアドバイスをくれた。
このようにメールにおけるセキュリティ確保や管理の手間を削減するには、Webメールの導入による、メールクライアントレスが1つの解決策となる。こうした策の積み重ねが、管理コストの削減につながっていくだろう。
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