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コスト削減100本ノック 第35回

シマンテックのEnterprise Vaultが実現するストレージ容量の削減

【35本目】アーカイブ活用でExchangeサーバーをなんと半分に

2010年04月21日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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全世界で100台あったExchnageサーバーをなんと58台にまで減らしたのが、シマンテックだ。ここで活用したのが同社のアーカイブソフト「Enterprise Vault」。アクセス頻度の低い過去のメールを、アーカイブ化することで、コスト削減とコンプライアンスの要件を両立した。

アーカイブで
バックアップ対象データを劇的削減

 企業で扱うデータは年々増加の一途をたどっている。しかし、サーバーやストレージは増大すると、データのバックアップは時間内に終わらなくなる。アプリケーションのパフォーマンスは落ち、必要な情報の場所も見つけにくくなる。とはいえ、いったん溜まったファイルを管理者が整理するのは難しいし、ユーザー自身がやってくれるわけでもない。何ヶ月もアクセスされないメールやファイル、業務に関係ない音楽が画像ファイルなどが、ストレージ容量を圧迫する。そしてデータ容量が増大すると、管理のコストはそれに伴いどんどん大きくなるわけだ。

 これに対して、ストレージ製品を提供するベンダーは、階層化管理や重複排除や圧縮などのソリューションを提供している。シマンテックが提供する「Enterprise Vault」によるアーカイビングも、こうしたソリューションのうちの1つだ。

Enterprise Vaultのコスト削減効果について説明するシマンテック プロダクトマーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャ 石井明氏

 ストレージの業界団体であるSNIAによるとアーカイブとは「データ保存期間の管理、長期間の保全を目的として、データおよび関連情報をストレージシステムに収集すること」と定義されるという。よく混同されるが、オリジナルデータのコピーであるバックアップに対して、アーカイブの場合はオリジナルのデータ自体が移動され、アーカイブソフトによって、検索可能な形で保全される。作成から一定期間経ち、利用頻度の低くなった紙の資料を、インデックスを付けてキャビネット等に保存するようなイメージだ。

 Enterprise Vaultは、ExchangeやLotus Domino、SharePoint、ファイルサーバーなどに格納された利用頻度の低いデータをアーカイブ用の自動的にストレージに移行する。この際、データをインデックス化し、分類するとともに、圧縮や重複排除を行なう。

Enterprise Vaultによるアーカイブで、ストレージ利用量を削減し、パフォーマンスも改善

 こうしたアーカイブの処理による、もっとも大きなメリットはバックアップデータ量が削減されることだ。月次でのフルバックアップ、保存期間3年のシステムを考えた場合、従来は36個のコピーが存在することになる。しかも、当然ながらアクセスされない古いファイルが一定の割合で存在していたら、その分は無駄なディスク消費だ。その一方、Enterprise Vaultの場合、アーカイブ1つで済むし、古いファイルをバックアップ対象にしないため、無駄がない。

3年間で見た場合の、バックアップデータの削減効果

 加えて、Enterprise Vaultの場合、法的に必要とされる情報を検索し、特定条件で容易に抽出できる。たとえば、監査部門がExchangeのサーバーのなかから特定の従業員のメールを探すといった処理も簡単だ。エンドユーザーからもアクセス権限に応じて、透過的に情報を検索できる。こうした操作はバックアップでは無理だろう。

アーカイブは安価なストレージに移動

 Enterprise Vaultはアーカイブソフトのスタンダードとしてすでに多くの企業で導入されているが、シマンテック自体にも導入されており、大きなコスト削減効果を上げている。このプロジェクトではExchange Serverの統合とクラスタ化、そして全従業員へのメールアーカイブの導入が行なわれた。n対1のクラスタ化を可能にするVeritas Cluster Serverの導入にもあり、Exchangeサーバーを100台から58台まで一気に削減できたという

 全世界で1万7500人以上の社員を抱えるシマンテックでは、アーカイブ対象のメールは2007年時点で6TBあり、今後20年間で8~15TBにまで拡大すると見込まれた。こうなると管理の負担は非常に大きくなる。そこで、同社は2007年に古いメールをアーカイブ化し、Exchangeサーバーのみ高価なストレージを用い、アーカイブ用のサーバーにはバイト単価比1/5の安価なストレージを使うようにした。これにより、ストレージ容量は120万ドルも削減できたという。また、ヘルプデスクの人件費を削減したり、可用性を高めるといった効果もあった。

シマンテックの自社導入事例では、アーカイブにより、ストレージの階層化を実現した

 もちろん、Enterpirse Vaultにより、Exchangeサーバーのメールがアーカイブ化されたため、コンプライアンスの要件にも適合するようになった。

 サーバーやストレージの運用において、バックアップが欠かせないという認識は広まっているが、アーカイブは過小評価されているきらいがある。ExchangeやLotusなどを使っているユーザーは、コスト削減の実現にアーカイブを活用するのは、検討したい選択肢だ。

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