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国産クラウドをベースにした企業向けメールサービス登場

NTT Com、Gmail対抗のクラウド型サービス「Bizメール」

2009年09月16日 09時00分更新

文● 金子拓郎/TECH.ASCII.jp

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Ajaxをベースにした自由な操作性を実現

Bizメールの解説を行なうNTTコミュニケーションズのプラットフォームサービス部長 松田栄一氏

 9月15日、NTTコミュニケーションズはメールシステムの運用やデータの保管をデータセンターで行なう、クラウド型メールサービス「セキュアICT Bizメール(以下、Bizメール)」を10月1日より開始すると発表した。

 Bizメールの基本はWebメールであり、Ajaxを活用したユーザーインターフェイスの採用により、Outlookなどのメールクライアントのような使い勝手を実現する。ドラッグ&ドロップによるメールの移動や右クリックメニュー、さらに添付ファイル名の上にマウスカーソルをのせると画像のプレビューが表示される機能などを搭載する。

 また、メールのウイルスチェックやスパムフィルタ、送信元IPアドレスによる接続制限といったセキュリティ機能を標準搭載するほか、送受信メールを蓄積する「メールアーカイブ」、送信メールをフィルタする「メール監査」をオプションで提供。企業のメールシステムに必要な機能が利用可能だ。

Webブラウザから利用時の画面。メール内の日時にポインタをあわせると、入力済みのスケジュールが表示されるといった機能もある

 利用方法としては、外出先におけるインターネット経由での利用のほか、導入企業の各拠点からはNTTコミュニケーションズのVPNサービスによるセキュアな通信サービスを想定する。

 クラウド型サービスの利用で懸念されるのが、メールのシステムやデータを外部の企業に預けてしまうことによる信頼性やセキュリティの問題だ。これに対してBizメールでは、99.95%の可用性目標や故障時のコントロールをワンストップですることなどで信頼性を担保。また、既存のユーザー企業でのメールシステムとの連携も図られており、過去のファイルをアップロードする方法やリアルタイムにメールフォルダを参照しにいく方法などが用意されている。

 データセンターは国内の施設を利用し、そこにNTTコミュニケーションズが用意するセキュアなクラウド基盤を利用することで、セキュリティの確保を実現するとしている。これにより、海外の企業が海外のデータセンターで提供するGmailのようなサービスと異なり、何らかの問題が発生した際も国内法が適用されるメリットもあるという。

 サービスプランは、最大容量100MBの「ベーシック」、2~10GBの「プレミアム」、10GBに加えてカレンダーやブリーフケースなどのサービスが付属する「コラボレーション」の3種類を用意する。

Bizメールの提供プランと金額。なお、1000ID未満は、月額基本料金(5万円程度)が別途必要となる

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