アジア最大の最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2008」が9月30日から10月4日まで開催される。今回はCEATEC会場内で見つけた面白そうなものの中から、ケータイの近未来について考えてみたい。
街に白い壁を増やすか? プロジェクター内蔵ケータイ
まず、最初に紹介したいのが、NTTドコモのブースで展示されていた、超小型プロジェクター内蔵ケータイだ。
光源にはLEDを採用しており、説明員によるとケータイのバッテリー駆動だけでも30分は映し続けることができるそうだ。もっとも、無理矢理ドッキングさせて端末を大きくしてしまうなら、別にセパレート式でもよさそうな気もした。
このケータイが普及したら、街中には白い壁が増えるんじゃないだろうか。今までポスターをばりばり貼っていたり、スプレーでペイントされていた渋谷の街も、昼間はただ白い壁があるだけ。しかし夜になると、プロジェクターケータイによって映し出されるデジタルアートで街が埋め尽くされる。そんなカルチャーが生まれてくると、面白いなあ、と思う。
もちろん、雰囲気作りのために照明が落としてあるカフェは、プロジェクターケータイの視認性を高めることになり、喜ばれるだろう。無線LANや電源コンセントを完備しているファーストフード店が、次に用意するのはスクリーンになったりして……。

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