写真で見る低価格サーバーのポイント
性能面で差が出にくい低価格サーバーではあるが、選ぶポイントの1つに「扱いやすさ」がある。本来、メーカー製のサーバーを購入したら、ユーザーは中を開けたりはしないものだが、HDDの増設くらいは自力でやってしまうユーザーも多い。またSIerや販売店の担当者がパーツの構成を変更するようなときも、簡単に扱える構造になっているほうが有利だ。
安いPCケースでは拡張性といったユーザビリティーは考慮されていないものだが、110GeやML115のケースは、どちらもよく考えられた構造になっている。
ユーザビリティー以外でも工夫が見られる。110Geのケースは前部に1つ、後部に2つと、合計3つのファンを備え、十分な空気の流量を確保している。ファンの数が多く、各ファンの回転数を低めに設定できるので、稼動時の騒音が低く抑えられる。
110Geは、内蔵HDD用のベイを4つ搭載する。内蔵HDDベイはネジで固定するタイプだ。一方、5インチベイは1ブロックになっていてネジなしで取り外しできる。5インチベイには光学ドライブ2台と3.5インチのHDD2台を搭載できる。
一方ML115のドライブベイは、HDDや光学ドライブをケースに直接ネジ止めするのではなく、青いプラスチック部品によってネジを使わず固定する。ドライブ自体は青いプラスチック部品にネジ止めする。
ケースの前部には、あとで増設する際に必要となるネジがドライブの台数分、あらかじめ取り付けられている。ドライブの増設時にいちいちネジを探す必要がない。
超低価格サーバーとはいえ、さすがにメーカー製だけあって使いやすさに細やかな気配りが垣間見える。
(次ページ「<コラム>超低価格サーバーとムーアの法則の深い関係」に続く)