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実写で見る「LUMIX DMC-LX3」

2008年08月25日 09時00分更新

文● 周防克弥、小林 久/トレンド編集部

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4:3でも、16:9でも、広角24mmで撮れる


 LXシリーズの特徴は「16:9のワイド撮り」だ。他社のコンパクト機でも、16:9で撮影できる機種は多いが、多くは4:3で撮って、上下をトリミングする。それでは、実際のレンズの画角より狭い範囲しか写すことができない。そこでパナソニックは、撮像素子も16:9にして、よりワイドで広がりのある広角写真を撮れる「DMC-LX1」を発表した。2005年7月のこと。

作例1

肉眼で見る場合よりもわずかに広く写る24mmは見慣れた風景を違ったものにする。太陽が画面の中にあるためハレーションが出ているがフレアは少なく、画質の劣化も少ない。かなりいいレンズだと評価できる

 ワイド撮影へのこだわりはDMC-LX3でも変わらない。しかし、DMC-LX3では16:9ではなく、スクエアに近い縦横比で、かつレンズのイメージサークルから少しだけはみ出す大きさのセンサーを使用している。これにより、どのアスペクト比でも縦横のトリミングなく、同じ画角が得られる。

 「マルチアスペクト」と呼ばれているが、昨年発表された「DMC-TZ3」関連記事)で初めて採用された技術。

 DMC-LX2の場合、16:9では広角28mm相当で撮れたが、3:2では広角32mm相当、4:3では34mm相当の狭い範囲しか映らなかった。16:9でも、3:2でも、4:3でも24mm相当で撮れ、画素数もほぼ同じ(約9~10M)である点は他社ではあまりない特徴だ。

 さらに、DMC-LX3では、レンズの広角側が24mm相当に広がっている。パナソニックはここ1~2年、広角に強いカメラとしてLUMIXのコンパクト機を打ち出しているが、この流れを継承している。

 ちなみに画角は対角線で図るため、長辺に収まる範囲は、16:9のほうが広い(逆に短辺は狭い)。

 そのため、同じ24mmでも縦横の比率で撮れる写真の印象はずいぶんと異なる。例えば、横位置の風景撮りなら、水平方向が広く収められる16:9、料理など奥行き方向も重視したい場合には4:3といった感じで、用途に応じて使い分けたい。

画角の比較。左が24mmのDMC-LX3、右が28mmのDMC-FX150。遠近感がより誇張され、建物がそびえたっている印象が増している。絵作りは非常によく似ているが、レンズの違いか、LX3のほうが心なしかシャープな写り

マルチアスペクトのブラケット撮影。撮影時に十字カーソルの上を2回押すと、露出ブラケットモードに入る。ここでDISPLAYボタンを押すと、マルチアスペクト撮影モードに入る

 DMC-LX3では、ブラケット撮影の中に「マルチアスペクト」という項目が設けられ、1回のレリーズで印象の異なる3つの画角が撮影できるようになっているもの面白い。

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