前回はキヤノンのコンパクトデジカメのフラグシップモデル「PowerShot G10」(以下、G10)のファーストインプレッションをお届けした(関連記事)。無骨なオヤジ好きがするデザインに圧倒されてしまい、編集部から「もうちょっと、描写やその他機能について細かくお願いします」と注文が付けられてしまった(笑)。そこで今回は、描写能力や動画機能について重点的に見ていこう。
G9からG10へ進化した点とは一体どこか?
編集部から貸し出されたG10は、いわゆる量産試作機と呼ばれる「製品一歩手前」という位置付けのもの。ゆえに画像評価を行なっていいモノではあるのだが、「ちゃんと文章中にそういう風に書いておいてね」という約束をキヤノン側と交わしている。忘れてしまいそうなので、まずここに記しておこう。
さて、そういうことも考慮しつつ、このG10の画質を見てみよう。まず気付いたのが、通常光下でISO 感度を順に上げていくと、画質の荒れ方が従来モデルのG9とまったく同じ傾向になるという点だ。
■ISO 80
左がG10の画像、右がG9の画像となる(以下、順同)。設定はプログラムモードを使用し、ホワイトバランスはオート。この画像のISO 80から順に下の画像に向けて1目盛りずつISO 1600まで上げている。今回は行楽シーズンということで富士山へ……が、前日の晴天が嘘のような曇天に……。撮影場所は山中湖の小山というところからだ。晴れていたらイイ感じになるのになぁ
■ISO 100
■ISO 200
■ISO 400
■ISO 800
■ISO 1600
先の画像を見てもらえば分かるとおり、どちらの機種もISO 800を境目にして、画像の荒れが目立つ。サンプルは朝の7時頃、曇天下で撮影したもので、そんなに状況はいいとは言えないが、両者の差というのは実感していただけるだろう。
