米国時間の9日、アップルの開発者向けイベント「WWDC 2008」にて、かねてより登場が噂されていた第三世代通信方式(3G)に対応した「iPhone 3G」が登場した(関連記事1、2)。
デザインや詳しい機能などについて製品が日本発売となる7月11日以降、いち早くご紹介するが、今回は日本のケータイとは違う魅力を作り出す「MobileMe」について触れたい。
日本のケータイ業界に似ているところ
まずiPhoneがソフトバンクモバイルからリリースされることは、「予想外」だった人も多いのではないか。僕はかねてより、ビジネス的にもサービス的にも、ソフトバンクから出る、と過去の記事にも書いていたし、何を隠そうドコモからソフトバンクに仕事用のケータイを変えて待っていたくらいで、予想が当たってホッとしているところだ(関連リンク)。
発売は7月11日。世界発売のタイミングで日本でもソフトバンクショップの店頭に並ぶ。初代iPhoneの販売場所は、オンラインのApple Store、リアル店舗のApple Store、ケータイショップの3チャネルだったが、今回は世界中で、ケータイショップの店頭販売に限られるようだ。
これは同時に発表した、8GBモデルで199ドル、16GBモデルで299ドルという衝撃的な価格にも関係している。ユーザーの店頭販売価格を抑えて、そのかわりケータイ会社とは2年間の契約としてもらう。そしてアップルは端末代金をケータイ会社から徴収する。
ちょうど、日本で長らく続いてきた端末の販売奨励金のモデルを、端末メーカー(すなわちアップル)に有利な条件で変形させたような仕組みだ。
日本のモデルに近い要素はこれだけではない。iモードのように、iPhone SDKでiPhone上でのソフトウエア開発環境を用意した上で、できたソフトを「App Store」で配布もしくは販売してもいい、という仕組みも用意している。
とはいえ、ケータイ端末メーカーが端末をオープンにして、端末販売後も収益モデルを保持する、という点は、やはり日本のメーカーからすれば考えられないことだろう。ケータイのビジネスサイドでの変化は、ドラスティックなものだ。
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