前ページのスペック表を見てもらえば分かるように、本体サイズや重量に関してはほぼ同じで、価格、CPU、ディスプレーの解像度、記憶媒体などに違いがある。
Eee PC 4GはCPUにCeleron M 353を搭載するが、消費電力や発熱を抑えるためだろうか、本来の900MHzではなく、クロックを落とした630MHzで動作させている。対して、SA5SX12AのCPUは、AMDのGeode LX800だ。これは低発熱・低消費電力が特徴で、主に組み込み機器で使用されるもの。PCユーザーにはあまりなじみがないCPUだと思うが、500MHzとクロックが低く、コアの世代も古いため、パフォーマンスに関して多少の制限が出てしまう点は知っておきたい。
ちなみにどの程度の差があるか、iTunesを利用したMP3のエンコード時間で比較してみた。結果は、SA5SX12AはEee PC 4Gの約5倍の時間だった。また、ニコニコ動画やYouTubeを視聴してみたところ、Eee PC 4Gは問題なく再生できたが、SA5SX12Aはコマ落ちが目立ち、再生が途切れがちになったことを付け加えておく。
とはいえ普通に画像とテキスト中心のウェブサイト閲覧をしたり、オフィスアプリで簡単な作業を行なうぶんには支障のないスペックだ。
記憶容量に関しては、120GBの容量を持つSA5SX12Aが圧倒的に有利と言える。Eee PC 4GのSSDの空き容量は出荷時の状態で約1.4GBだが、Windowsアップデートをかけると1GBを切ってしまう。付属4GBのSDHCカードをセカンドドライブとして使用することもできるが、それでも合計容量は8GBにしかならない。16GBのSDHCカードを別途用意して、合計20GBくらいの容量を確保すればだいぶ使いやすくなるが、1万円程度の費用がかかるうえ、書き換え速度もあまり期待できない。やはり、最初から空き容量を気にせず使えるSA5SX12Aに軍配が上がるだろう。

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