いち早くUMPCの市場に目を付け、国内市場を牽引してきた工人舎が、中国市場への参入を正式に発表した。同社は北京で21日、上海で23日に大規模な発表会を行なっている。
中国での販売は現地のパソコン流通最大手・シネックスを通じて行なわれる。市場に投入されるモデルはKOHJINSHA SA、SH、SRの3シリーズで、今月下旬より販売が開始される予定だ。
工人舎はすでに韓国、シンガポール、香港、台湾の4ヵ国でUMPCを販売しており、今回の販売網の拡大で日本を含むアジア全域で月2万5000台ペースの販売を見込んでいるという。
同社会長、大邊氏は「UMPCはアジア地域に特に需要がある。日本では参入1年でトップになった。韓国でも実績がある。アジア全域でトップを取る自信はある」と会見の席で語っている。
インテルのAtom発表などで盛り上がりつつあるUMPC市場において優位に立てた理由については、「インターフェースを省かない」「価格が安い」「ファッション性が高い」の3つに重点を置いて開発しており、その独自性が受け入れられた」(工人舎、佐藤部長)と説明している。
工人舎は2004年にソーテックをスピンアウトしたメンバーらにより設立された比較的若いパソコンメーカー。低価格パソコンが数多く販売されている中国で、苦戦を強いられている日本メーカーだが、日本発のブランドは中国でも受け入れられるのか? 今後に期待したい。