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最新パーツ性能チェック 第476回

Core Ultra 200S Plusシリーズを検証【中編】

ゲーム30本でCore Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plusの性能テスト!9700Xや14700Kよりも優秀で、Intel BOTの恩恵も大きめ

2026年04月15日 10時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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フレームレートを劇的に改善するIntel BOT

 ここまで24本のゲームを検証してきたが、ここからはCore Ultra 200S Plusシリーズのみが利用可能な機能であるIntel BOT(Intel Binary Optimization Tool)を使った検証となる。Intel BOTの目的は、インテル製以外のCPUをベースにした家庭用ゲーム機向けに最適化された、すでに更新が途絶えてしまったゲームに対して、機械語レベルの最適化を行うというものである。

 ここで重要な点は、Intel BOTは「ある程度古いゲーム」を対象にしているということ。つまり、新しめのゲームはすでにCore Ultra 200Sシリーズ以降への知見がある程度蓄積されている状況で開発されているため、恩恵はない。Intel BOTはそういった知見がなく、そのままではCore Ultra 200S Plusシリーズで非効率的な動作になるゲームやアプリケーションに対し、最適な動作になるよう働きかけるものである。

 今回はIntel BOTに対応したゲームを5本検証してみた。グラフ中「(iBOT)」と表記されているものがIntel BOTを有効化した場合のフレームレートだ。

「Assassin’s Creed Mirage」

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plus

Assassin’s Creed Mirage:1920×1080ドット時のフレームレート。画質:低、アップスケーラー:DLSSクオリティー、検証シーン:ゲーム内ベンチマーク再生中

 Intel BOTを使わなくてもCore Ultra 200S Plusシリーズのフレームレートは十分に高い。しかしながら、Core Ultra 5 250K PlusはCore i7-14700KやRyzen 7 9700Xとの差が大きくない。だが、Intel BOTを有効化すると大差になる点を評価したい。

「Borderlands 3」

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plus

Borderlands 3:1920×1080ドット時のフレームレート。画質:低、検証シーン:ゲーム内ベンチマーク再生中

 Assassin’s Creed Mirageと同じ傾向で、Intel BOTがなくても高性能だが、有効にするとさらに上がる。Intel BOT環境下では、平均フレームレートだけでなく最低フレームレートも伸びている点もいい。

「Cyberpunk 2077」

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plus

Cyberpunk 2077:1920×1080ドット時のフレームレート。画質:低、アップスケーラー:DLSSクオリティー、検証シーン:ゲーム内ベンチマーク再生中

 Intel BOTで平均フレームレートは伸びたが、最低フレームレートは微妙に落ちた。とはいえ、Core Ultra 5 250K PlusがCore Ultra 9 285Kを大きく上回っており、その性能は本物である。

 余談ではあるが、Cyberpunk 2077はもうリリースから6年目のゲームだ。アフターマーケットの最適化で性能が大きく改善されることは、長くゲームを遊ぶ人にとってはありがたいところだ。

「Far Cry 6」

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plus

Far Cry 6:1920×1080ドット時のフレームレート。画質:低、設定:DXRオフ、検証シーン:ゲーム内ベンチマーク再生中

 Core Ultra 5 250K Plusは平均で30fps近くアップし、Intel BOTの恩恵が非常に大きい結果となった。Core Ultra 7 270K Plusの性能向上率がやや鈍い理由は、GPU側が律速気味になっているからかもしれない。

「Hogwarts Legacy」

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plus

Hogwarts Legacy:1920×1080ドット時のフレームレート。画質:低、設定:RTオフ、アップスケーラー:DLSSクオリティー、検証シーン:ホグワーツ城内の一定のコースを移動中

 Hogwarts LegacyのSteam版は2023年2月に配信開始。となると、Intel BOTは単に古いゲームから対応しているわけでもないようだ。Intel BOTはどの対応ゲームでも良い仕事をしているが、このタイトルでもCore Ultra 200S Plusシリーズの性能を明確に底上げしている。

「Shadow of the Tomb Raider」

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plus

Shadow of the Tomb Raider:1920×1080ドット時のフレームレート。画質:低、設定:RTオフ、アップスケーラー:DLSSクオリティー、検証シーン:ゲーム内ベンチマーク再生中

 Intel BOTは例外なくフレームレートの向上という効果を生み出す。対応タイトルは機械的にリストに入れられているわけではなく、インテルがコストをかけて1つずつ検証しているのだろう。それゆえに、効果がしっかり出ているのだ。

まとめ:Core Ultra 5 250K Plusが好印象!国内販売が待たれる

 以上でゲーム検証は終了だ。Assassin’s Creed Shadowsのように力を出せないゲームはあったが、大半のゲームにおいてCore Ultra 200S Plusシリーズは前世代の性能を超越。メモリークロックやD2Dクロックの高さを活かした勝利といえる。Core Ultra 200SシリーズはCore i7-14700Kに負けるシーンも多々見られたが、Core Ultra 200S Plusシリーズでリベンジを果たしていた。

 その中でも、Core Ultra 5 250K Plusの働きは印象的だ。CGレンダリングのような作業ではコア数の多いCPUにはかなわないものの、ゲーム環境ではコア数の多さは決定的なハンデにはなりにくい。Battlefield 6のようなCPU負荷の高いゲームにおいても、Core Ultra 5 250K Plusはとても優秀なCPUといえる。

 だからこそ、ここまで素性の良いCore Ultra 5 250K Plusの国内における単体流通が、原稿執筆時点(2026年4月10日)でもまったく確認できない点は不可解だ。単にガソリン不足で流通が滞っているのか、それともCore Ultra 200Sシリーズの流通在庫が多いので安易に出せないのか、理由はハッキリとしない。

 既存のCore Ultra 200Sシリーズユーザーにとっては悔しい出来であることは事実だし、性能を十全に引き出すためには高額なDDR5-7200のモジュールが必要という欠点(DDR5の価格はいずれ下がるかもしれないが……)もかかえているが、CPUが買えないことにはどうしようもない。

 そのあたりの不満はさておき、次回は高画質設定編をお送りしたい。今回の低画質設定編ほどの性能差は出ないと思うが、高画質設定時の性能差はどのぐらいになるのか人は気になる人も少なくないだろう。お楽しみに!

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