これぞサステナ! 日産「リーフ」の再生バッテリー活用のポータブルバッテリーが発売

文●鈴木ケンイチ 編集●ASCII

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■これまでのポータブルバッテリーとの違いはどこにある?

ポータブルバッテリーfrom LEAF

 キャンプなどのアウトドアシーンや、万一の災害時の電源供給として、近年、注目度を高めているのがポータブルバッテリーです。スマートフォン用などの小さなモバイル向けではなく、持ち運びできる取っ手付きの箱型という、ちょっと大きなバッテリー。2020年から市場に参入したJVCケンウッド社によると、毎年前年比120~150%という勢いで市場規模が拡大しているとか。

 そんな注目度の高いポータブルバッテリーを、日産が全国の販売店で発売すると発表しました。製品名は「ポータブルバッテリーfrom LEAF」(17万500円)。名前からもわかるように、日産の電気自動車「リーフ(LEAF)」に使われていたバッテリーを再利用してできた製品です。日産だけでなく、家電を扱うJVCケンウッド、「リーフ」のバッテリーの再生事業を行なうフォーアールエナジー社という3社のコラボによって生まれました。

 ちなみにこの製品は、日産の販売店だけでなく、JVCケンウッドの公式オンラインストア「JVCケンウッドストア」でも本年中に販売を予定しているとか。

 では、今回の「ポータブルバッテリーfrom LEAF」は、従来からあるほかのポータブルバッテリーと、どこが違うのでしょうか? JVCケンウッドでは、これまで10万台を超えるポータブルバッテリーを販売してきた実績があります。それでも日産とコラボしたのは、どんな理由があるのでしょうか?

 違いの最大のポイントは、電気自動車で使っていたリチウムイオン電池を再利用しているところ。これが、この製品の大きなアドバンテージを生み出します。

 何が良いかといえば、厳しいクルマの環境の中で使用できるように、寒さや暑さにめっぽう強いのです。「ポータブルバッテリーfrom LEAF」のメーカーによる性能保証の温度がマイナス20度~60度。これまである、普通のリチウムイオン電池のポータブルバッテリーの性能が保証される温度帯は、マイナス10~40度ほど。そのため、「ポータブルバッテリーfrom LEAF」は、車載での利用が可能となっています。JVCケンウッド社は、「車載をうたうポータブルバッテリーは、これが世界初となります」と胸を張ります。

 また、自己放電が少ないのも自慢とか。満充電から1年間たっても84%も電力が残っています。三元系リチウムイオン電池を使う従来のポータブルバッテリーでは約65%にまで減ってしまうのが普通だそうです。

 そして、最後の強みは2000回もの充放電に耐えるタフさ。電気自動車用に開発されていることが、タフさの理由となります。毎日、フル充電しても、楽々5年以上も使えてしまうのです。

■車載に最適化、耐久性が上がったポータブルバッテリー

 製品発表会の場では、製品ができ上がるまでの工程が説明されました。まずは、破棄された全国の「リーフ」から、フォーアールエナジー社がバッテリーを回収。同社は、回収したバッテリーすべての性能測定を実施します。初代「リーフ」(ZE0型)の電池パックには48個のバッテリー・モジュールが組み込まれており、そのすべての性能をチェックしているのです。そして、検査が終わればバッテリー・モジュールごとに、ひとつずつバラして性能別に選別されます。そして選ばれたバッテリー・モジュールは、JVCケンウッド長岡に送られ、ここで製品化されます。まさにメイド・イン・ジャパンの製品です。

 ちなみに、ひとつの「ポータブルバッテリーfrom LEAF」に対して、使うのは2つのバッテリー・モジュール。そして、そのバッテリー・モジュールは、筐体の下側に設置されているため製品の安定感はバツグン。実際にバッテリー・モジュールは、単体でも意外なほどの重さがあります。「ポータブルバッテリーfrom LEAF」の本体は14.4kgもあるので、両手でしっかりと持たないと危ないほどの重量感でした。

 「ポータブルバッテリーfrom LEAF」は、価格の手ごろさで勝負する商品ではありません。寒さと暑さに強くて、車載を可能とするということで、クルマの中でビジネス利用する人や、長期保存を考えている人。さらには、毎日のようにタフに使いたい人というのがターゲットになります。厳密にはB2Cの製品ですが、実際に利用するのは法人や地方自治体などが多いのではないでしょうか。高額であっても、タフさを必須とする製品選びをする人は必ずいます。そうした人たちに選べるのが、「ポータブルバッテリーfrom LEAF」となることでしょう。

  主なスペック
充電池タイプ リチウムイオン充電池(リサイクルバッテリー)
充電池容量 633Wh
入力 12~25V DC100W
AC出力 100V×2 合計600W(瞬間最大1200W)
HIGH-POWER時 合計900W
USB出力 TYPE-C(5V DC 3A)/TYPE-C(5V/9V/15V/20V DC 3A 最大60W)
TYPE-A×2(5V DC 1.5A)
シガーソケット出力 12V DC10A 最大120W
充電時間 ACアダプター使用時 約9.5時間
/シガーアダプター使用時 約14時間
充電温度範囲 0~45度
動作温度範囲 マイナス20~60度
(ただし、バッテリー温度が60度を超えた場合は停止)
外形寸法 W370×H205×D282mm(ハンドル収納時)
重量 14.4kg
サイクル寿命 約2000回
価格 17万500円(税込)

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