PLATEAU AWARD 2023開幕!審査員が語る受賞のためのポイントとは
「PLATEAU AWARD 2023」説明会レポート
PLATEAUのエキスパートたちが作品制作に必要な用語や技術を解説
後半の技術解説パートでは、株式会社ホロラボの於保俊氏から「PLATEAUが提供する3D都市モデルデータ全般の説明」、株式会社MIERUNE Engineering Managerの西尾悟氏から「Web GISおよびPLATEAUのGISでの使用方法」について解説があった。また「PLATEAU SDK」については、実際に開発にあたっている株式会社シナスタジアの鈴木智貴氏が、その概要と使い方を解説した。
於保氏は、PLATEAUを扱うに当たっての基本的な説明を行った。その中で於保氏は, 「現実のありとあらゆる情報が地理情報になり得る。この地理情報を介して、現実の世界とコンピューターの世界をつなげている。ここがPLATEAU活用のポイントになる」と説明した。
このほかに、地理情報に必要な座標、形状や範囲をあらわすジオメトリ、住所や階数などの属性情報について説明したほか、高さの扱い方、地理情報を正しく扱うコツなども紹介した。
西尾氏は、まずGIS(Geographic Information System)について言及。GISは「位置情報」とそれに付随する属性情報を持つ「地理空間情報」を扱うシステムのことで、地図といろいろなデータを重ねることでさまざまな表示や分析、検討を行うことができると説明した。
また、現在はオープンデータのほか、有償無償で多様なソフトウェアも公開されているため、非常に使いやすくなっていると語り、代表的なオープンデータやオープンソースのツール、Webブラウザで閲覧できるWebGISについて具体例を挙げて紹介した。さらに、オープンソースのGISソフトウェア「QGIS」でのPLATEAUの使い方を解説した。
鈴木氏は「PLATEAU SDK」について紹介。「『PLATEAU SDK for Unity』と『PLATEAU SDK for Unreal』のふたつがあり、どちらもオープンソースのツールキットで、都市シミュレーションや実在都市を舞台にしたゲーム作りなどに利用できる。3Dモデルの形状に加えて、属性データも利用可能。Windows、macOSのどちらもサポートしている」と概要を説明した。
そして、「PLATEAU SDK」の使い方とできることについて、実際の利用シーンを想定して画面を共有しながら紹介。3D都市モデルのインポートの仕方や範囲の選択・設定の仕方、エクスポートの機能、3D都市モデル調整機能、属性取得機能など、実演やサンプルも交えながら具体的に解説した。
どの解説も、PLATEAUを使う前に押さえておきたい知識や、いざ使ってみる際に必ず参考になる貴重なものだ。ぜひ動画を参照し、PLATEAUにチャレンジしてほしい。