日本で導入が遅れる「Massive MIMO」
Massive MIMOとは、数十から数百本のアンテナがビームフォーミングや空間多重といった技術を組み合わせることで、ひとりひとりのユーザーに電波を割り当てる技術となっている。これにより、駅や繁華街など人が多いところでも、安定的に通信を提供できるようになっている。
わかりやすくクルマと道路で例えば、従来の基地局はひとつの道路にクルマが連なって走っているが、Massive MIMOはそれぞれのクルマに対して専用の道路を用意するため、渋滞が起きなく快適な走行が可能になるというものだ(ワイモバイルのサイトより引用)。
もともと5Gを意識した技術とされていたが、ソフトバンクなどでは、4Gのころから、先駆けてMassive MIMOを導入していた。一方で、NTTドコモも5Gでは導入実績があるようだが、4Gに関しては「検討しているところ」(担当者)に留まっているとされている。
Massive MIMOに関してはエリクソンやファーウェイなど海外の基地局ベンダーが積極的に展開している。そうした海外ベンダーとの取引が多いソフトバンクやKDDIなどで採用が多いため、結果として安定したネットワーク品質を実現できているようだ。一方で、NTTドコモは国内ベンダーが中心であるため、自ずとMassive MIMOの導入が遅れ、いまのネットワーク品質の低下につながっている感がある。
エリクソンによれば、ミリ波に関しては100%の割合でMassive MIMOが導入されているが、Sub6という飛びやすい電波に関しては27%に留まっている。また、海外と比べると、中国、韓国、台湾ではMassive MIMOの導入割合が70%以上、特に中国では100%に近い状態にあるにも関わらず、日本では10%しかないのだ。世界的に見ると、日本は「Massive MIMO後進国」となってしまっている。
後進国となってしまった理由はいくつかあるようだ。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第284回
AI
OpenAIやグーグルを使い分ける、“AIのMVNO”が存在感 -
第283回
トピックス
「EUでは使えない」アップルがSiri AIで異例の明言をしたワケ -
第282回
トピックス
グーグルvs.アップル、ブラウザ競争の軸は機能から信頼へ? -
第281回
トピックス
“つながらないドコモ”返上なるか 5G SA無料化で巻き返しへ -
第280回
トピックス
楽天モバイルにとってpovoは“毒リンゴ” ローミング終了後の行方は? -
第279回
トピックス
「ahamoだけ遅い」は誤解──ドコモ値上げに立ちはだかる通信品質問題 -
第278回
トピックス
銀行職員のBeReal騒動はなぜ起きた 問うべきはリテラシーではなくスマホ管理だ -
第277回
トピックス
ドコモ、ソフトバンクも始めた「Starlink Direct」 KDDIが打ち出す“中身”の違いとは -
第276回
トピックス
ソフトバンク、独自のAIスマホを発売へ グーグル相手に勝算はあるのか -
第275回
トピックス
日本のミリ波どうなる? カギを握るのはやはりiPhoneか -
第274回
トピックス
iPhoneが変えた日本 キャリアとメーカーを揺るがした20年 - この連載の一覧へ












