ソフトバンクのサブブランド「ワイモバイル」が好調だ。
ソフトバンク全体で、スマートフォンの契約者数が増えているのだが、メインブランドとしてのソフトバンク契約者数は減っている。つまり、ソフトバンクのスマートフォン契約者が増えているというのは、ワイモバイルの契約者数が大幅に伸びているということになる。実際、ワイモバイルの累計契約数は昨年度末で1000万件を突破。ソフトバンクにおけるスマートフォン契約者数の3分の1はワイモバイルユーザーというところまで存在感を増しているのだ。
ウィルコム出身の寺尾氏、徹底的にシンプルにこだわる
コンシューマ事業を統括する寺尾洋幸氏は「ワイモバイルはキャズムを超えたのではないかと思っている。学生なら、クラスで4〜5人は使っている状況になっている。店頭での獲得力が強いのが全体だが、こういう状態になると爆発的にユーザーが拡大していく」と語る。
寺尾氏は元々、PHS会社のウィルコム出身だ。ウィルコムでは2010年ごろに他社の携帯電話や固定電話への通話料を無料とする「だれとでも定額」を開始。若者を中心にヒットし、PHSユーザーが爆発的に増えたことがある。まさに寺尾氏は「だれとでも定額」の仕掛け人だった。
寺尾氏は「ウィルコムという会社を運営していたとき、『コムする』とういう流行語ができて、若い人に使ってもらえるようになった。その時もクラスで4〜5人が契約している状態から、普及が爆発的に加速した」と振り返る。
ワイモバイルがヒットしているのは、寺尾氏が徹底的に「シンプル」にこだわっているからだ。

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