広大なマップがあっという間に完成
では実際に使ってみましょう。Unreal Engine 5.2を開いて、PCGのデモンストレーションマップを選択します。もともといくつかのシンプルな地形データと、それを動かすためのパラメーターが入っています。「植物のサイズ」「倒木の本数」などの項目があるので、数値を変えると、すぐ反映されていきます。
仕組みとしては乱数を数字でコントロールしているもの。Stable Diffusionのような画像生成AIでたとえれば、プロンプトがあらかじめプログラムされていて、パラメーターを調整すると生成結果が変わるというイメージですね。ただ、生成AIのような学習の仕組みはなく、あらかじめすべての手続きを決めておく必要があります。
これを使ってどのくらいのものができるのか。先ほどEpic Gamesが出していたデモのデータをすべて組み込んだマップを読み込んでみましょう。さすがに速いマシンでないと読み込みにめちゃめちゃ時間がかかりますが……。
「再生」ボタンを押した瞬間にアルゴリズム上で計算が始まって、超自然的な空間が作られます。ただ空間内を歩いていくだけでもすごさが伝わるのではないかと思います。「ゲームエンジンでこんなことができるのか」と。
そしてマップ上にプロシージャル生成のサンプルオブジェクトを置いてやると、ポンと地形が変わります。位置をずらしてやると、座標位置に合わせて形状が勝手に変わってくれる。大きさや、木の量などのパラメータを変更すると、エディター内でリアルタイムに変更されます。
比較的単純なプログラムだけでこの広大な空間がすべてできているというのは驚きです。4つくらいのプロシージャルコンテンツを組み合わせるだけでこれだけの空間が作れてしまうわけですから。
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