クラウド型の中小病院向け電子カルテシステム「Henry」開始
医療DXを展開する株式会社ヘンリーは2023年2月22日、中小病院向けクラウド型電子カルテ、レセコンシステム「Henry」の提供を開始。クラウド型として提供することで開発コストを抑え、既存システムの半分以下の価格での提供となった。電子化が進んでいない中小病院を主な対象とし、2025年までに全国約7500ある中小病院のうち10%の導入を図るとしている。
「Henry」は、不要なボタンを減らし、直感的なUIを追求。簡単な操作性とスピードを実現した。クラウド型であるため、院外からもカルテや当日の会計を確認できる。
ヘンリーは、2019年から電子カルテ、レセコンの開発に着手。2021年3月より外来(受付から診察、会計までを管理)機能を開始。内科、小児科などのクリニック向けにクラウド型電子カルテ、レセコンシステム「Henry」を提供してきた。2022年6月に、入院機能を兼ね備えたクラウド型電子カルテ、レセコンシステムの開発を目的に資金調達を実施。今回の中小病院向け電子カルテの提供開始へと至っている。
医療業界ではデジタル化への切り替えが遅く、「厚生労働省 医療分野の情報化の推進について」によると、電子カルテの利用率は令和2年度で全体が約50%、200床未満の中小病院では約49%に留まっているという。ヘンリーは、電子化が進まない理由を、システムの複雑性と高額なコストにあると分析。今回の導入しやすい「Henry」の提供へと至った。