11月10日、3年越しに悲願のラリージャパンが開幕した。ラリージャパンとは世界ラリー選手権、通称WRCの最終戦であり、最後に日本で開催されてから12年ぶりの開催となった。正確には2020年にはカレンダーに入っていたのだが、コロナ禍により2020~2021年はキャンセルになった経緯がある。オーガナイザーもエントラントも、そしてファンも待ちに待った開催なのだ。まずは初日の様子をレポートする。
ASCII.jpとしても北海道で開催されていた頃に取材に行っていたこともあり、当時はドライバーとして出場していた、現・ウェルパインモータースポーツの松井監督とともに、その魅力をお伝えしていた(エボマガ×ASCII.jp号 ラリージャパンに参戦!)。そして、今回再びラリージャパンが帰ってくるというので、元SKE48の梅本まどかちゃんをWRCに送り込むことを目的に、再びプロジェクトを開始したのだった。
よく考えたらASCII.jpがラリージャパンを取材したのは2008年開催のときなので、筆者に限っていえば14年ぶりということになる。干支が一周以上してしまった……。
気がつけば2019年に連載を始めて3年。その間に出場した全日本ラリーを経て、梅本まどかは強靱に生まれ変わった! もはやいっぱしのコドライバーである。出場にあたって、レギュレーションのため全日本ラリーで使っていたGRヤリスは参戦不可なので、急遽プジョー・208R2というマシンにスイッチ。メンテナンスをしつつ、開幕当日を迎えた。
1日目の10日はうれしい快晴! サービスパークとなるトヨタスタジアムもお客さんが会場前から行列を作るほど。海外の関係者も「サービスパークにこんなに人が来てるの見たことない!」と驚いていたとか。海外のラリーの観戦方法はSS(スペシャルステージ、タイムアタックをするコース)の脇で酒をかっくらいながらBBQを頬張るのが一般的だからだろう。
そんな秋晴れのトヨタスタジアムにウェルパインモータースポーツの面々が集結。松井監督、ドライバーの村田康介選手、コドライバーの梅本まどか選手、SUPER GTではレースクイーンだがラリーではメカニックを務める荏崎ろあ、チームのレースクイーンである桐嶋しずくらが今年6月のモントレー(群馬)ぶりに顔を合わせた(もちろん筆者も)。
さて、WRCといえばF1と並ぶ世界格式のモータースポーツだ。10月のF1に続き、11月のWRC開催はモータースポーツファンにとっては天国だ。だがエントラントにとってみると厳しい現実が待ち受けていた。全日本ラリーとは違うレギュレーションに翻弄され、一度は車検で落とされるも華麗に復活。無事にセレモニアルスタートにこぎつけたのだった。
モータースポーツではおなじみのピエール北川氏の実況とともに進むセレモニアルスタート(1台1台紹介されてゲートをくぐっていく始まりのイベント)。そして、ウェルパインモータースポーツの名前が呼ばれ、プジョー・208R2がゲートに姿を見せたときには、こみ上げるものが……。
そして最初のタイムコントロールからSS1へ向かう、村田・梅本組。送り出したあとは、無事に帰ってくるのを祈っていたのだが……。なんと早くもクラッシュしたマシンがあり、ドライバーは無事だったものの、ラリーをする状態ではなくなってしまったため、SS1からキャンセルになってしまい、微妙に不完全燃焼のまま1日目が終わったのだった。次回は2日目の様子をレポートする。
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