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ソシャゲ勃興期に似ている NFTゲームのいま

かーずSPが聞くデジタルコンテンツスタートアップの最前線 Digital Entertainment Asset Pte. Ltd.共同CEO 山田耕三氏インタビュー 後編

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2022年はDEA社勝負の年。新規ゲームを年内に4つリリース予定

───この記事を読んで、これからジョブトライブスをプレイする人に向けて、序盤の効率的な進め方を教えてください。

山田:ジョブトライブスの目標は、自分がNFTを買って、NFTオーナーになることです。そしてNFTを持っていることが参加条件になっている、NFTクエストと呼ばれる高額報酬を獲得できるクエストにチャレンジする。そのためには、一足飛びに課金するのが手っ取り早いです。

───無課金の場合は?

山田:コツコツ頑張ってギルドの人に認められて、スカラーとして雇ってもらうのが正しいステップです。雇ってもらうには、自分のプレイスキルを上げる、デッキを充実させる、砂と呼ばれる成長アイテムが溜まっている様子を相手に見せる、などがあります。

───自分ががんばっていることを証明するんですね。

山田:はい。イベントごとにもらえる砂や石(求神=他のゲームでいうガチャができるアイテム)をたくさん貯めることが大事です。「PvPアリーナ」(対人戦)では負けても一定の素材がもらえますので、心折れずにトライしてほしいです。

───負けてもいいから戦っていくと(笑)。

山田:最初は成長が肝心なので、とにかく石か砂、特に砂を集められるクエストに時間を使うことが大事かなと思います。

───ジョブトライブス以外にも、ゲームをリリースされるんですよね?

山田:今年、我々は4つのゲームをリリースします。今夏にベータ版ローンチを予定する『Cookin’ Burger(クッキングバーカー)』というゲームは、ノンバーバル(言語を使わない)で、敷居が高くありません。

山田:次に、ぬり絵とレースを合体させた『Graffiti Racer(グラフィティレーサー)』というゲームで、このぬり絵部分がキモになっています。ぬり絵職人たちが塗った絵を、NFTとしてマーケットプレイスに出して、お金が稼げる仕組みです。

山田:さらに、『麺屋 ドラゴンラーメン』はダンジョン探索&ラーメン店の経営っていう一風変わったゲームをリリースします。

山田:これはマイクリプトヒーローズのようなオートバトルで、ダンジョンに入る前の編成が重要になります。コイン落としゲーム「Lucky Farmer(ラッキーファーマー)」はテストバージョンが公開されていますが、秋頃には正式版が出て、しっかり稼げるゲームになります。

───どれもライトユーザー向けという印象を受けます。

山田:はい、僕らのターゲットはライト層です。おそらく現行のゲーム会社は、気合いを入れて複雑なゲームをリリースすると思いますが、その分野には勝負にいきません。ジョブトライブスと合わせて5つ。この中に『怪盗ロワイヤル』や『釣りスタ』があると信じています(笑)

山田:国産のゲームを遊んで、暗号資産から日本の円に変換できるのは現状DEAPcoinしかありません。日本のマーケットは必ずいただくぞっていう気持ちですね。

テレビマンとしての締め切り厳守が、他社に先行できている理由

───山田さん個人への質問です、テレビ局時代につちかったスキルや経験で、今の仕事に活かせていることはありますか?

山田:テレビ局の美徳としては、オンエア日時っていう絶対的な期限がある仕事を15年やってきたので、やっぱり締め切りを守りたい。

───ゲームの発売日が延期することは、よく起こりますね(笑)

山田:そうなのですよ。僕はめちゃくちゃ締め切りを守りたいし、守らないとすごく気持ち悪い。それがこの会社に対して、良い風に影響しています。ブロックチェーンやプラットフォームのローンチでも、みんな普通に遅らせる風潮がありますから(笑) 僕らが業界に対して一番アドバンテージを持っているのは、時間なのです。みんながまだGameFiを出せない間、すでにゲームを出している。まだ仮想通貨が日本に上場できていない間に、すでに上場して取り扱いできている。同業他社より1年以上も先行している理由は、もう締め切りを守って、必死に前倒しでやってきたからこそなんです。

───これだけ行動が早い理由は、テレビマンとしての締め切り厳守が効いているわけですね。それでは最後に、今後の野望を教えてください。

山田:ゲームを通じてみんなが「プレイして良かった」って思える生きがい体験を広めて、世界をよくするのが会社の目的です。僕個人の野望は……会社を起業した時のモチベーションは、自分の名において最高に面白いものを作るぞってことでした。それは吉田も一緒で、彼が昔、倒産させてしまったゲーム会社の作品に「クォヴァディス」っていう未完の大作があるのです。「クォヴァディス」を作らないと彼は死ねないって言っていますし、僕も一つのサーガとも呼べるような世界を作りたい。なので僕は、今の事業を仕上げたら、会社をイグジット(売却)しようと思っているのですよ。

───えっ!?

山田:イグジット先は、さっきお話したプレイマイニングバースにしようかと思ってまして(笑)。もうその頃には、株式会社を作らなくてもいい世界になっているはずなのですよ。 誰かが「こういうのやりたい、仲間集まれー!」って言ったら人が集まる世界。今は株式会社でやっていますけど、自分が作ったプレイマイニングバースの仕組みの上で自分がイグジットできたらいいなって思います。

───本日はありがとうございました。

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