エクサウィザーズ、内製主導のAIソフト開発を支援する開発環境「exaBase Studio」
自動化事業部門や経営者によるAIの民主化を実現
エクサウィザーズは5月11日、AI/DX(デジタルトランスフォーメーション)ソフトウェアを顧客が内製し、運営することを可能にする開発環境「exaBase Studio」を発表した。
exaBase Studioは、わかりやすいUIで、開発の煩雑な手順をオートメーション化することで開発プロセスを大きく変え、AIソフト開発の内製を支援する。経営者や業務をよく知る社内人材を中心としたサービスの設計・更新、部門をまたいだアジャイル型のサービス拡張を可能にする。
同社は、年間およそ250件のプロジェクトにおいて500社超の顧客に提供してきた技術アセットを「exaBase」として、再利用可能な形で創業以来蓄積している。exaBase Studioは、exaBase上で管理している同社保有のAIモデルに加え、外部のモデルや内製で開発したモデルも含めて自由に統合し、効率的なAIソフトウェアの設計・開発を支援する開発環境。エンジニアのみが行なっていた設計・開発に、現場業務に精通した事業部門や経営者、専門家やUXデザイナーなども等しく参画し、社内データを活用した分析や処理設計、それらを実行するための条件設計、結果を確認するためのUI設計が可能になる。
Studioが加わることで、exaBaseはAIモデル単体の機能性や高精度の追求が中心であった時代を超え、誰もが手軽にAIソフトウェアを活用し業務効率や品質の向上を実現できるという。
exaBase Studioは、2022年度下期にパイロットプロジェクトを実施し、来期の本格展開を見据えている。課金体系や料金水準などについては、導入顧客の用途領域や範囲に応じて設定していく予定。
exaBase Studioは、エンジニアではない人でもシステム全体像が把握できるようUI・UXを設計。AI/DXソフトウェアの設計、更新・拡張を、機能を示す各コンポーネントを画面上でドラッグ&ドロップしたり、繋がりを設定したりしてノーコード型で実現できる。
従来はAIモデル、ソフトウェア、UIなどを個別に実行環境上に設定し、性能や安定性、セキュリティーなどを考慮したインフラを構築する必要があったが、exaBase Studioでは、業務に必要なこれらの要素を組み合わせて設計したうえで、設計図を自動的に生成。指定したクラウドサービス上にAIモデルやUIなどを自動で構築しすぐに活用できる。
同社がexaBaseとして蓄積してきたAIモデルのアセットやサービス、さらに外部のAPIや、マルチモーダルな様々なAIモデル(構造化データ解析、最適化、画像認識、自然言語解析など)も取り込んで自由に組み合わせてオープンに連携できる。また、コンポーネントを組み替えるだけで新規ソフトウェアの開発や追加、変更ができ、業務を遂行しながらアジャイル型で現場において試行錯誤しながら改善できる。