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デジタルツインの未来に、3D都市モデルPLATEAUはどう貢献するか

「PLATEAU CONNECT Session 02」レポート

特集
Project PLATEAU by MLIT

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デジタルツインの未来では、点群とサーフェスのどちらが利活用されていく?

 後半のパネルディスカッションでは、東大IPC古川氏がオープニングトークとして、デジタルツインの可能性に触れた。

 「(街には)人がどれだけ住んでいて、こういう配置にしたら街がもっと住みやすいのかなとAIが判断するようになると面白い。街づくりにおけるデータの活用は、便利になるだけでなく、『より良くなっていく』ことによさがある。今日登壇している企業や、国交省との協業がこれから求められていく」(東大IPC古川氏)

国土交通省でPLATEAUプロジェクトを統括する内山 裕弥氏

 以下、古川氏・内山氏も参加したトークセッション時の質問内容と、それに対する登壇企業各社のコメントを抜粋して紹介する。

Q.デジタルツインの未来では、点群とサーフェスのどちらが利活用されていくのか?

 「点群とサーフェスは持ちつ持たれつの関係。国交省としては、すべての維持管理までを3次元モデルで管理する構想があると思う。点群データだけでは容量が逼迫したり、どの点群にどのメタデータを付けるかの判断が難しくなると思う。サーフェスなのか、ソリッドなのかでも入れられる容量は変わってくる。点群とモデルをうまく使って、自動でモデルの中にメタデータが入っていく状態を作れると、進みは早くなるのではないか」(DataLabs株式会社 代表取締役社長の田尻 大介氏)

DataLabs株式会社 代表取締役社長の田尻 大介氏

Q.事業を考えるときに、どのようにニーズを想起するのか?

「スタートアップでは、『プロダクトマーケットフィット』という考え方を何度も聞く。作っているものが、本当にユーザーが欲しいものか考えることが大切。東大初のスタートアップは、テクノロジー寄りでユーザーが置いてけぼりのサービスを作ることも多い。自分もそういう時期があった。技術的な難易度が高くないとしても、ユーザーのニーズを聞いて実装していくことが大切」(スキャン・エックス株式会社 CEO 宮谷 聡氏)

スキャン・エックス株式会社 CEO 宮谷 聡氏

Q.事業の中で蓄積したデータを共有していくという動きはないのか?

「私たちは、道路損傷の大規模データセットをGitHubで公開している。海外のスタートアップ企業が、私たちのデータセットを使って、私たちと同じようなソリューションを展開していて、『ライバルが増えるじゃないか』と考えることもできるが、裾野を広げるのは大事なこと。ビッグデータの国際カンファレンスで『道路損傷の検証を最もよくできるアルゴリズムを作ったチームが勝ち』というコンペを実施したこともあるが、賞金30万円に対して、100チームを超える参加があった。畑違いの人も参加してくれて、データをどんどん出すのは大事だと思っている」(株式会社アーバンエックステクノロジーズ 代表取締役の前田 絋弥氏)

株式会社アーバンエックステクノロジーズ 代表取締役の前田 絋弥氏

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