●20GBを高くないようにすればいい
ここ最近、総務省はeSIMを積極的に導入し、さらにキャリアメールを移転先でも使えるようにするなど「他社に乗り換えやすい施策」を検討していると報じられている。10月末には総務省から「アクションプラン」として、値下げにつながる施策をが出されるのではないかと見られている。
髙橋社長も「武田総務相の指示で今までやってきた競争政策を総ざらいにして、1つにまとめた政策を出すのではないか」と見ている。
通信業界的には、この総務省の考え方を受けて、具体的な値下げプランを検討することになりそうだ。
ただ、菅首相は「世界に比べて大容量プラン、特に20GBが高い」と指摘し続けている。この理由は明確で、総務省が世界の6カ国(日米韓仏英独)の通信料金を比較した「内外価格差調査」を実施。その結果、国内シェアナンバーワンのNTTドコモの20GBプランが特に他国と比べて高いということもあり、菅首相がご立腹なのだ。
髙橋社長は「あそこで20GBが高いって書いてあるんだから、20GBを高くないようにすればいい。本当に高くない20GBプランを作るとしたら、どのブランドで作るのが一番分かりやすいかみたいな議論をすればいいと思う」とヒントを出す。

この連載の記事
- 第101回 武田大臣が暴れてスマホ料金は下がることになったが、もはやキャリアの乗り換えがムダな行為のような……
- 第100回 携帯料金値下げ競争、3キャリアの寡占状態が強まる危険性も
- 第99回 アップル、アプリが収集する個人情報を明示
- 第98回 来年のスマホは5Gの速度とカメラの進化に注目 クアルコム「Snapdragon 888」
- 第97回 今こそNTTの光ファイバー網分離を議論すべきだ
- 第96回 Adobe、来年は「風車がクルクル回る時間」短くなる?
- 第95回 KDDIが楽天解約ユーザーの受け皿になる可能性が出てきた
- 第93回 ドコモ値下げはデメリットへの覚悟が求められる
- 第92回 KDDI社長「値下げは難しい」が本音か
- 第91回 菅首相就任に通信業界関係者の身震いが止まらない
- この連載の一覧へ