スタートアップに最適な横浜の魅力とは
「第2回 横浜ベンチャーマップ作成イベント」レポート
横浜市とASCII STARTUPは2020年1月21日、横浜市内のベンチャー交流イベント「第2回 横浜ベンチャーマップ作成イベント」を関内地区のベンチャー支援拠点「YOXO BOX」を開催した。
「横浜ベンチャーマップ作成イベント」とは、横浜を拠点とするベンチャー企業のイノベーションマップの情報収集を目的とした企画で、ベンチャーを地図上でマッピングしていくことで、可視化していくイベント。ベンチャーやスタートアップ企業へのインタビューなどを行いつつ、支援者や支援拠点、ワーキングスペース、大手・中小企業と連携した新規事業、実証実験などの情報を収集し、2020年度中には、ウェブサイト「ヨコハマ・イノベーターズ・ハブ」上でわかりやすく展開していく予定だ。
今回の登壇者は、横浜市内で活動するベンチャー企業、アットドウス株式会社、代表取締役 中村秀剛氏と、株式会社TRIPLUS代表取締役社長兼CEO 秋山智洋氏、有限責任監査法人トーマツ・横浜事務所ベンチャー支援コンサルタント・中小企業診断士の村田茂雄氏、ASCII STARTUPの鈴木亮久。そのほか、横浜市経済局 村尾雄太氏による、横浜市全体のビジネスエリア・工業地域の特性についてのプレゼンテーションのほか、各社のサービス紹介とトークセッションで、横浜で起業した理由や、その魅力メリットなどが語られた。
まず最初に、村田茂雄氏より、横浜のベンチャーマップから、今注目の横浜関内・みなとみらい界隈の5社が紹介された。ここでは、村田さんのコメントとともに、その内容を紹介する。
音楽スタジオウェブ予約プラットフォーム「スタジオル」
by 株式会社スタジオル
「空きスペースを持つ人と、スペースを持つ人をマッチングする“スペースマーケット”の音楽スタジオ版とも言えるサービスです。ウェブ予約と聞くと簡単に聞こえますが、実は音楽スタジオのほとんどが会員形態、楽器の違い、平日か休日か、昼夜などの時間帯の違いで料金形態をかなり複雑です。これに合わせてプログラムを書くのは非常に大変なのですが、これを具現化できる優秀なプログラマーが社内にいることで実現している珍しい例です。市場規模は大きくないジャンルですが、現在会員数は3000~4000人。急速に伸びているサービスです」
道交法違反自動検出サービス「Genext」
by ジェネクスト株式会社
「社用車を保有している法人向けに、専用のGPSロガーと、道交法違反を自動検出するアプリケーションを開発している会社です。GoogleマップとGPSの状態をつなぎ合わせ、車のスピードや運行状況を確認、道交法違反となる行動の発生時間・場所を自動検出し記録します。客観的な記録から、社用車を使う社員による、道交法違反削減のための啓蒙となるシステム。全国の警察署と連携しており、道路交通情報を取得できるのが強みです」
次世代ラストワンマイル物流プラットフォーム「NEW PORT」
by スカイファーム株式会社
「Uber Eatsのような、フードを配送するサービスです。当社の強みは、B to Bで企業に提供する、法人が顧客のサービスです。配送時間をきっちり守る、品物の質が良いという“安心のある体験”を提供するというもの。地元の運送会社など、信頼できる運送会社をパートナーに選び、従来の物流を担うプロフェッショナルに配送を託しているところに類似サービスとのターゲットの違いがあります。重役を招いての会議の際など、質の良いフードサービスを利用したい時などのシーンを想定しているようです」
筋肉の質を見ることができるクラウドサービス
by 株式会社グローバルヘルス
「僕が“筋肉ベンチャー”と呼んでいるのがこの会社。筋肉を見える化するサービスです。トレーニングやダイエットで、筋肉を残したまま痩せられているかどうかをピンポイントで確認できるんですが、筋肉量だけでなく、質まで可視化しているところが差別化のポイントです。こう聞くと、アスリートのような人たちだけをイメージしますが、そうではなく、高齢者の筋肉量も可視化できるようになっています。筋肉を貯金になぞらえた言葉『貯筋指数』で、寝たきりリスクを定量化し『このままいくと二週間後に歩けなくなる』などを予測。当事者や家族に知らせることで対策をとり、高齢者の寝たきりを予防できるようになっています」
ドクターメイト医療相談
by ドクターメイト株式会社
「介護士施設には、通常医師(嘱託医)がついていますが、彼らは月に1回しか施設に訪問できません。その一方で、入居者の状況は毎日変わり、介護施設スタッフが不安に思うことも多いもの。ドクターメイトは、介護施設のスタッフがチャットと電話で専門医に遠隔で医療相談できるサービスです。相談内容はレポート化して施設協力医とも共有できます。医師は、個人ではなく、介護士への情報提供を行なう形なので資格も不要なんですね。うまく隙間をついたビジネスを展開しているな、と感じます」
高まる関内エリアへの期待値、スタートアップに最適な横浜の魅力とは
続いては、横浜市経済局・新産業創造課の村尾氏のプレゼンテーションが行なわれた。タイトルは、「横浜市ベンチャーMAP 20min弾丸ツアー」。
村尾氏は、横浜市内を9つの地域で紹介した。工業系の企業が多い地域として、内陸北部工業地域、内陸南部工業地域、京浜臨海地域、臨海南部工業地域があると説明。一方、業務系の企業が多い地域には、港北ニュータウン、新横浜都心地域、横浜駅周辺地域、みなとみらい21地域、関内地域があり、スタートアップの集積については、特にここ「YOXO BOX」がある関内地域に、期待値が高まっていると話した。
村尾氏(以下、敬称略):「関内は、横浜ビジネスグランプリや起業家支援を行う横浜起業経営支援財団IDECが立地する場所です。YOXO BOXでは、成長支援プログラムとして、YOXOアクセラレータープログラムを行なっています。10社の募集に対しておよそ30社から応募がありました。起業家の育成を目指したYOXOイノベーションスクールについても30人の募集に対し、100名近くの応募があるなど、期待値の高さに手ごたえを感じています。また、最近はさまざまなコワーキングスペースも増え、関内地区は、ベンチャー企業や起業家交流できる場所として定着してきているのではないでしょうか」
また、関内地区では、今年2020年に移転する横浜市役所の跡地となる現市庁舎街区の開発事業者が決まったことを説明。事業予定者は三井不動産株式会社で、事業コンセプト「MINATO MACHI LIVE」を掲げ、地上30階建てのオフィスビルを中心に国際的な産学連携を行うイノベーションオフィスや新産業創造拠点と、観光・集客のためのライブビューイングアリーナや現在の建物を活用したホテルを建設する予定であり、令和6年度の開業予定の、この施設が、新しい創造拠点のひとつとなることが期待されていると解説。
さらに、みなとみらい21地域の開発が進み、資生堂によるグローバルイノベーションセンターの設立、村田製作所、ヤマハやSONY、LGなどが開発拠点を構えるなど、続々と大手企業の拠点が集まっていることを紹介。背景には、横浜市の企業誘致活動もあるという。
村尾:「紹介した企業は他社とのオープン・イノベーションを望んで横浜市に進出してきています。そうした状況の中で、みなとみらいの主要な大企業とエリアマネジメント団体等が協力して“minatomirai21 activation program”という、スタートアップ企業から地域を盛り上げるビジネスプランを募集し、街で実証実験を行う取り組みがはじまっています。
みなとみらいは大企業を中心とした企業間の交流やオープン・イノベーションのエリアとして、関内はスタートアップや起業家が創業するエリアとして、2つのエリアが両輪となり、横浜市の中心部が次々と新たなビジネスが生まれる環境、言い換えればエコシステムを構築するポテンシャルがあると考えています」
あわせて、横浜駅周辺では、相鉄×高島屋のアクセラレーションプログラムが行なわれていること、横浜ビジネスパークでは、成長支援オフィスとして賃料を押さえたスタートアップ・インキュベーション用にオフィス支援プログラムがある等のスタートアップ支援の動きが出てきている。また、綱島にApple、都筑区にBoschが立地するなど港北ニュータウンは隠れた研究開発拠点の集積地であるなど横浜を深堀りするとエリア毎に様々な魅力があると話す。
村尾:「横浜がビジネスを始めるのに最適な場所であるということの理由に、交通の利便性やマーケットの近接性が優れているにもかかわらずリーズナブルだということがあげられます。不動産会社の調査によれば、東京の坪単価は平均2万円、渋谷で2.5万円。さらにビルのグレードが上がればもっと高くなりますが、関内は1万円。みなとみらいが2万円が相場です。関内や横浜エリアには、スタートアップを支援する施設も充実しています。行政のサポートも含めて、地域の資源を活用すれば、横浜はビジネスのコストパフォーマンスが高い地域と考えられるのではないでしょうか」
モバイル点滴デバイス「atDose」とインバウンド向けコト消費マッチングサービス「TRIPLUS」
最後に実施したのは、トークセッションだ。参加したのは、アットドウス株式会社、代表取締役・中村秀剛氏と、株式会社TRIPLUS代表取締役社長兼CEO 秋山智洋氏、有限責任監査法人トーマツ・横浜事務所ベンチャー支援コンサルタント・中小企業診断士の村田茂雄氏、ASCII STARTUPの鈴木亮久。
鈴木:「ではまず、それぞれの事業説明からお願いします」
中村氏(以下、敬称略):「私たちはモバイル型・腕時計型の点滴デバイス“atDose”の開発を行なっています。これは、投薬できるデバイスであると同時に、医療用のIoT機器です。解決する課題は3つあります。1つ目は、患者自身を楽にし、QOLをあげること。2つ目は、メーカーの、保管料などのコストを減らすこと。3つ目が、今後の治療の在り方にも関わっていくものなのですが、直接患部に届くよう投薬できるということ。飲み薬だと、体内で分解されて外に出て行くものが多く、患部に届くのは数パーセント。我々の投薬システムを使うことで、たとえば乳がんの患者が、がんを取り切らなくても、点滴を利用することで治療を行なえる、というような形を考えています。開発した機器の強みはポンプです。
これは、電気浸透流ポンプという19世紀に開発された技術ですが、非常に実用化が難しいものでした。私たちは、超微量の薬剤の投薬に対応するようノウハウを積み重ね、携帯用小型輸液装置で特許も取得しました。これで、薬剤の投薬量を自在に管理できます。事前にプログラミングして投薬量を調整すること、患者自身のフィードバックによる変更が可能になります。最終的には、遠隔で薬の量を調整したり、体型、体質に合わせて投薬量を管理したりといった、適切な投薬ができるようにしたいと思っています。投薬の方法には、シリンジポンプなどの既存の製品もありますが、持ち運びが難しい。デバイスを軽量化し、薬剤を高濃度にして超微量に投薬すれば、コンパクトに持ち運びできるわけです。私たちが考えるのは、闘病中でも仕事できる、日々の生活をなるべく変えずに病気と共存しながら病気を治していくという未来です。
この会社を2017年に立ち上げてデバイスを開発し、今後、これを医療機器として認証・登録して世の中に出して行くフェーズで、注目したのがインドです。インドは現在人口が増えつつあり、乳がんなどのがん患者も増加傾向にあります。今後の人口増加に伴い、今までになかったような病気も増えていくかもしれませんが、医師の数が足りず、遠隔の診断・診療が求められている。インドでは現在、固定電話は誰も使っていなくて、みんながスマホやケータイを持っています。また、電源事情がよくないからこそ、逆に充電式の携帯機器が活用されている。先進国が一段一段上ってきたステップを飛び越えて、国民が特別に意識することなく最新のテクノロジーを活用しています。また、医療に関していうと、まだまだルールや制度を整備している最中で、技術革新を受け入れる土壌があります。この中で我々はリバースイノベーション(企業が新興国や途上国に拠点を設け、先進国にない課題解決を逆輸入する手法)を行なおうと考えており、インド展開のパートナーも見つけることができました。横浜から、まずはインドをきっかけに世界に出て行きたいと思っています」
村田:「“リバースイノベーション”という言葉、馴染みのない人もいるかもしれませんが、まさに今注目されている分野ですね。日本はすでに色々なものが構築されすぎていて、新しいシステムを導入しにくい現状があります。そのなかで、新興国に登場した新しいサービスが洗練されて戻ってくる、という形があり得るわけです」
中村:「現時点で困るのは、事業会社との共同研究や、投資を受ける相談をした場合に“事例がないと進められない”ということなんですね。しかし、事例を作るにはパートナーが必要だしお金も要ります。今回、まずはインドで出会った仲間と共にクイックに事業を立ち上げ、事例を作りながら、国内や欧米への展開を図っていきます」
村田:「インドで成功した結果、ほかの国からお呼びがかかれば、そちらに展開していくという可能性ももちろん考えられますね」
鈴木:「続いて、トリプラスの秋山さん、お願いします」
秋山氏(以下、敬称略):「私たちが運営する”TRIPLUS”は、旅行先に住む人々の日常生活を体験したい外国人旅行客が、まるでそこで暮らしているかのようなちょっとしたニッポン体験を検索して、申し込みができるインターネットサービスです。また、外国人旅行客自身が体験の内容をリクエストすることもできます。それらの体験は、日本各地の満50歳以上(サービス利用時)の方々が提案・提供します。
日本人がイメージする外国人旅行客の日本の楽しみ方の定番といえば、“侍の格好をする”や“着物をきる”といった昔ながらのものがあると思います。しかし、日本人よりも日本に詳しい人もどんどん増えてきて、外国人旅行客の方々の旅行中のニーズも時代とともに大きく変化してきています。しかし、そのニーズの変化に対して、日本はまだまだ応えきれていないのが現状です。
私たちは、”コト消費”や”体験型サービス”というキーワードの中でも、『日本人の日常生活』に焦点をあて、体験のメニューとして揃え、それをセカンドライフの日々を送る日本各地の方々に体験提供の担い手になっていただくというモデルを構築しました。サービスのモデルは、日本人ホスト側が体験メニューをインターネット上のページに掲載して旅行客側が申し込む”基本型”と、旅行客側が体験の内容をリクエストする”リクエスト型”の2つで、双方向からのマッチングが可能になっています。
特にリクエスト型の内容を見ていると興味深いものがたくさんあるのですが、どういうリクエストが来るかと言うと……これは実際の事例なんですけれども、“ドラえもんが寝ているところに入って、寝てみたい。”純和風のお家の押し入れに入って、横になってみて、その様子をスマホで撮影してほしいというものでした。これを4000円で叶えてほしいというリクエストがありました。ただ、これをそのまま実現するだけでは面白くありません。このホストの方は、ドラえもんということで、美味しいどらやきを用意しておもてなしをされたそうです(笑)私が、このTRIPLUSというサービスを表現する際に使っているフレーズがあります。“あなたの当たり前が、彼らの特別な体験になる。”日本人にとっては何でもない日常のあたりまえのコトが、地域や国境を越えることで、大きな価値を持つものに変わっていく、というのがこのサービスの面白いポイントなんです。
このTRIPLUSというサービスを立ち上げる前、超高齢社会に一石を投じるサービスをつくりたい、という想いが私にはありました。前職は大手IT企業で事業開発に従事していたのですが、社会人になって1~2年の自分に事業開発のノウハウは無く、超高齢社会のメインプレーヤーであるシニア世代の方々の声を実際に聞くことで、何かヒントを得られるのではないかとのことで、3年かけて1000人ちょっとの方々に実際にお会いしてお話を伺いました。超高齢社会向けのサービスというと、どんなものを想像されますか? 医療系? ヘルスケア系? 私も、最初はそうでした。ただ、実際にお話しを伺っていくと、“老人扱いされたくない、まだまだ活躍できる”という方がすごく沢山いらっしゃったんです。例えば、50年前の60歳と、今の60歳は明らかに異なるのに、社会制度はその変化に追いついていません。今現在は、超高齢社会というと100%ネガティブなイメージを持たれる方がほとんどだと思うのですが、今後、日本が超高齢社会に突入していく上で、人々のセカンドライフをもっと充実したものに変えていくことが、これからの社会に必要とされていることではないかという結論に事業開発の活動を通してたどり着きました」
村田:「面白いですね。ドラえもんのくだりは異例だと思うので(笑)、普通の事例もお聞かせいただければと思うのですが」
秋山:「そうですね、色々と面白いリクエストをいただきます。事例としては、“山手線の満員電車に2時間一緒にのってほしい”とか。そのプランは8000円でした。あとは、働く系です。日本人の考える“おもてなし”は、そこに座って提供を受けてください! というスタイルですが、体験型のサービスに申し込むような方々が、自分たちでやりたい、という意識があるんです。祭に参加するにも、準備して、運営もして、お疲れさま、という打ち上げまでやりたいと。このTRIPLUSというサービスを通して、今までは実現する事が難しかった体験がドンドン生まれていってくれたらと願っています」
鈴木:「最後に、横浜で起業されて色々な技術を展開されている理由、横浜で起業した理由を率直に教えていただけますでしょうか」
中村:「一言でいうと、横浜が好きなんですね。私は新潟出身で、大学入学の為に横浜に来ました。前職でも感じたことですが、横浜には支援熱がある。自治体だけでなく、先輩起業家など全体に言えることですね。そうした背景を受けて、活用させて頂きながら、自分は自分で貢献したい、という気持ちがありました」
秋山:「私は生まれも育ちも横浜なんです。自分が生まれ育った横浜に少しでも貢献できることがあればという気持ちと、外国人旅行客向けのサービスを行なう上で、ポテンシャルが非常に高いと考えているので、横浜を選びました」
鈴木:「前回登壇いただいたのも、横浜で育って、横浜で起業した方でした。横浜は環境がしっかりしている、というのが、横浜で起業した人の共通認識なのかなと思いますね」
村田:「支援が充実しているんですよね」
鈴木:「支援もそうですし、東京にいく必要がないって、よく横浜界隈のひとは言いますね(笑)」
中村:「応援してくれる方が近くにいるのが大きいですね。デメリットはあまり思いつかないぐらい。ほど良く田舎で、ほどよく都会という風土も自分にあっているのかもしれません」
秋山:「外国人旅行客向けのサービスを行なっていく上で、横浜のポテンシャルはとても高いと考えていますが、やるべきことはまだまだたくさんあると考えています。たとえば、2020年の訪日客の目標数値が4000万人という指標がありますが、横浜に来てくれたらOKではなくて、地域にお金がしっかりおちる仕組みを作っていかないといけません。横浜の街には、その部分が圧倒的に欠けていますし、そこに対する危機感も薄い印象があります」
鈴木:「よく言われることですが、横浜は“宿泊しない街”なんですよね。宿泊しないと、街に落ちる単価は低くなる。インバウンドとしては、デメリットです。ただ、最近は、どんどん宿泊施設を増やしていますから、ぜひ、コト消費を秋山さんに増やしてほしいところです。ちなみに、横浜らしい体験の提供は、現時点であるんでしょうか?」
秋山:「横浜は、これから行政や相鉄グループさんと連携しながら力を入れていこうとしているので、地域の方々にはホスト向けの説明会に積極的にご参加いただいて、みなさんと一緒にさまざまな体験を作っていきたいですね」
鈴木:「我々の日常が、特別な体験になれば嬉しいですね」
横浜で起業した2つのスタートアップ。サービスの方向性は違えど、病気に対する患者のQOLの向上や、超高齢化社会に対するポジティブなビジネスモデルを作るなど、人間の生き方そのものに関わる根幹の部分は同じ。今後、横浜市の提供する支援や土地の利を活かして、どのように成長し、発展していくのかが楽しみだ。