■スマホ決済アプリが最重要の存在に
QRコード決済は当面の手数料無料を打ち出すなど低コストを売りにしたことで、これまで現金のみだった店舗がいきなりスマホ決済に対応したことに驚いた人もいるのではないでしょうか。
将来的には各種手数料を引き上げることで回収に走るのではないか、という見方はあるものの、そうした手数料ビジネス以上に重要になってきたのが「データ活用」の方向性です。
たとえばFacebookは誰もが無料で使っていますが、そこには莫大なデータが集まっており、広告やマーケティングに活用できる大きな価値があると評価されています。同様に、スマホ決済のアプリには個人の属性や行動範囲、趣味嗜好に関するデータが集まってきます。
各事業者がアプリの強化に躍起になる理由がここにあります。スマホ決済のアプリではクーポンや割り勘、他のサービスを利用できるミニアプリなど多彩な機能を提供できる上に、データに基づいて利用者にアプローチできる双方向性を備えています。
アプリを用いた決済としてまずはQRコードが普及しましたが、Eコマースやモバイルオーダー、顔認証など、オンラインとオフラインの両方に可能性は広がっています。アップルが米国で発行する「Apple Card」のように、アプリと密接に連携するクレジットカードにも期待が高まっています。
この連載の記事
-
第270回
スマホ
iPhone値上げ、Pixel躍進──2022年のスマホを振り返る -
第269回
Apple
アップル「iPad(第10世代)」なぜ値上げ? -
第268回
iPhone
iPhone「mini」ユーザーはどこへ向かうのか -
第267回
Apple
アップル「M2 MacBook Air」M1ユーザー視点でレビュー -
第266回
スマホ
iPhone値上げ 高コスパAndroidにチャンスはあるか -
第265回
Apple
アップル製品の「壁」を取り払う新機能に注目 #WWDC22 -
第264回
スマホ
メガネをかけると大画面? 「Nreal Air」を試した -
第263回
ビジネス
在庫不足のアップル、コスト増のアマゾン──GAFA決算、各社の課題浮き彫り -
第262回
PC
出張用のPCやモバイル回線を見直した -
第261回
Apple
アップル「Mac Studio」Mac miniから買い換える価値はある? -
第260回
スマホ
楽天モバイル「Apple Watch」は新たな強みになるか - この連載の一覧へ