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狭額縁で薄型なのにHプロセッサーとRTX2080内蔵とは!?

GIGABYTE AERO 15 実機レビュー = 激薄なのにi9-8950HK+RTX2080です~

2019年03月20日 17時00分更新

文● みやのプロ(@E_Minazou

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 GIGABYTEは1月に、正式にノートPCを日本でも展開していくことを発表した.まずは、おなじみゲーミングブランドの「AOROS15」と、薄型デザインにRTXを搭載した「AERO15」を発売し、ラインアップを充実していくという.

 激薄爆速ノートとして注目の「AERO」の実機を試用してみよう.

All intel insideで
もちろんRTX2080もっ!!

 今回日本に上陸したAEROの15インチは大きく2モデルで構成されている.CPUがi9-8950HKまたはi7-8750Hで、液晶は15.6型のLG製フルHD(1920×1080ドット)144HzとAUO製4K(3840×2160ドット)の2種類である.

 メインメモリーは8~32GBでGPUはGeForce RTX2070/2080の2種類、SSDスロットはNVMe×2である.モデル名は「AERO15 Y9/X9」で主にGPUで分かれていて、今回はi9-8950HKとRTX2080を積んだ「Y9」を試用している.

ボディはアルミで、天板にはカーボンふうの模様が入っている.

本体底面の後部(写真上部)には冷却のためのエアインテイクが大きくとられている.前部の左右にあるメッシュはスピーカーだ.

 AERO15が特に世界初の「All intel inside」としてこだわっているのは、CPUはもちろん、SSDもI/F(Thunderbolt3)もネットワークコントローラーも「インテル入っている」からだそうです.

販売時に貼られているステッカーには「All intel inside」と「Azure AI」が大きくプリントされている.

 インターフェースは薄型にしては全部入りで、USBだけで5端子積んでいる.
○タイプA×2=USB3.1Gen1
○タイプA×1=USB3.1Gen2
○タイプC×1=Thunderbolt3
○タイプC×1= USB3.1+DP1.4
加えてHDMI×1、UHS-IIのSDカードリーダー、有線LAN端子にマイク・イヤホンジャックも並ぶ.

タイプAとタイプCがきちんと左右に振り分けられているのは良心的設計と呼ぶ.

背面(写真下)の排気口は通常みえないデザインになっていて、液晶を開けると面に沿って空気が流れるしくみである.

 液晶は15.6インチの4K液晶モデルでもノングレアで、adobeRGB100%で明るさも十分にある.4Kとノングレアと高輝度はなかなか3拍子そろわないことが多いのに、AERO15の4Kディスプレイはゲーミングというか、いまどきの15型狭額縁ノートのお手本といっていい.

 額縁部は上も左右もほぼ5ミリでとてもキモチがいい.そのかわりといってはなんだが、カメラは液晶の付け根についていて、アオリぎみの画像になるのはいたしかたなしである.

カメラを下部に設置したことにより、左右だけでなく上部も5ミリの狭額縁で、見た目は非常にスッキリしている.

 本体サイズは356.4×250ミリで厚みは18.9ミリである.Blade15は355×235ミリで厚みは16.8ミリだから、奥行きで21ミリの違いが大きい.

 キーボードは、おじさんとしてはちょっと苦手なテンキー付きで、なので横幅いっぱいを使っている.いまどきの「スタイリッシュ」な15型ノートはすべからくテンキーレスなので、ここは「なし」を選べるようにしてほしい.

テンキー付きのキーボードは当然ながらメインキーが左寄りになってしまう.でもFn+ESCでターボがオンになるのは気に入った.

 キーボードも薄型ボディーにかかわらず長めのストロークがあり、なおかつ静音で非常に好感である.会議中にバリバリ打っても迷惑にはならない.

 タッチパッドは105×70ミリと標準的なサイズだが、テンキーがあるためにマシンの中央より左側にあり、キモチが悪い.

 感度とスベリは非常に良く、クリックも固めでおじさん好みではあるが、クリック音はちょっと強めで、会議中のゲームはちょっと遠慮したほうがいいかもしれない.

キー1つ単位でフルカラーを指定できるうえ、ネオンパターンも選べるのはとても楽しいのだ.

 各種の設定は「GIGABYTEコントロールセンター」というアプリに集約されており、ファンの回し具合からキーボードの配色まで切り換えて指定できる.マネージャーではバッテリーの充電ポリシーや液晶の色温度の変更も可能.デバイスセッティングではもちろん冷却ファンを常時100%回転させることができる.

コントロールセンターにはカスタマイズしたいことがすべて並んでいるので、ユーザーはとても楽なのである.

おなじみのダッシュボードでは「回転数」の変化を楽しめる.

フュージョンを選ぶとキーボードの配色や変化を指定できる.

 ちなみに、AERO15にはマイクロソフトのAzureAIを搭載しており、CPUとGPUの速度調整を自動で最適化してくれるそうだ.

ボディの厚みは18.9ミリで、こうして開いて使っているぶんにはHプロセッサーとRTX2080を内蔵しているようには見えない.

CPUもGPUも最高回転
さすがの3Dマーク

 気になるベンチマークテストだが、i9-8950HKとRTX2080の組み合わせは初めてなので興味あるところだ.

 シネベンチのCPU値は1195で、これはZenBookProなど、第8世代のHプロセッサーと同等で、1100越えはアタリマエになってきた.3DマークのFireStrikeは16958を、TimeSpyは7142をマークして最速記録(おじさんのですが)を更新してくれた.ただし、レイトレーシング力を測るPortRoyaleは4106と、ほぼ最高速ではあるがBlade15の4305を抜けなかった.NightRaidもしかりで、モノによって回りかたが異なるのはAzureさんのユレなのだろうか?

裏ブタを開けると、中央のCPU/GPUとヒートパイプで接続されている大きな冷却ファン2台が目立つ.メモリースロット2つ(中央)とSSDスロット2つ(その右と右下)がこうして直接見えているのは親切設計なのである.

 ストレージはおなじみDiskMarkでマルチシーケンシャルリードが2816、ライトが1542と早めの数値が出た.積んでいるのはもちろんインテルでSSDPEKKW020TBである.

 バッテリーは94Wh搭載とかなり奢っている.いつものBBenchで液晶輝度最高で、コントロールセンターはNormalで回したところ、3時間14分稼働した.4K液晶とこれだけのCPUを積みながら好成績である.重量はカタログ値は2キロだが、実測で2120グラムと、Blade15とくしくも同じであった.ACアダプターはケーブル込みで844グラムなので、合計ではやはり3キロにちかづく.

 充電時間は同条件で使いながらで50%までが47分、70%が70分、90%が95分と、バッテリー容量が大きいぶん時間はかかる.

インテル入ってるの安心感
ライバルはBlade15か

 GIGABYTEは製品の発表会で、ゲーミングだけでなく、クリエイター用としても向くマシンであると主張しており、液晶も個別校正によってX-Rite Pantoneの認証をとっている.写真やCG、動画を編集する環境としてきちんと手間をかけているわけだ.

 おじさん的に気に入ったのはもちろん速度と狭額縁デザインとともに、「Fn+ESC」に割り当てられたターボボタンである.冷却ファンの回転数をノーマルと最大で切り換えてくれるのだが、ワンタッチでできるのがなによりうれしいのである.

 外観デザインはBlade15になかなか勝てないが、スペックとサイズ・重量はほとんど同じになってきた.4K解像度のノングレアディスプレイとテンキーが欲しい人は迷わずAERO15なのであ~る.

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