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ASCII Power Review 第127回

Core i7-11800Hがi9-10980HKより速かったです!!

「AORUS 17G」実機レビュー = 第11世代コアH45のi7は爆速だった!!

2021年05月31日 10時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 GIGABYTEは17.3型ゲーミングノートPC「AORUS 17G」を5月22日より販売開始した。発表されたばかりの第11世代(Tiger Lake)のTDP45W版で8コア16スレッドの「Core i7-11800H」と、おなじみの「GeForce RTX 3070 Laptop GPU」を組み合わせたゲーミングノートPCである。これだけ早く日本で発売してくれるのはとてもウレシイのである。

 独自の冷却機構「WINDFORCE Infinity」を採用することにより、GPUの最大消費電力を105Wにまで高め、グラフィックス性能を最大限まで引き出せると謳われている。どんなベンチマーク結果を叩き出してくれるのか楽しみなのだ。

「AORUS 17G」(XD-73JP345SH)実売価格39万円前後

Tiger Lake Hへの期待がますます高まるボディデザイン

 「AORUS 17G」(XD-73JP345SH)はOSに「Windows 10 Home」、CPUに「Core i7-11800H」(8コア16スレッド、最大4.60GHz)、ディスクリートGPUに「GeForce RTX 3070 Laptop GPU」(GDDR6 6GB)を採用。メモリーは32GB(DDR4-3200、16GB×2、最大64GB)ストレージは512GB(PCIe 4.0 M.2 SSD「ESR512GMFCM-E8GBTNB4」)を搭載する。

 ディスプレーは17.3型フルHD液晶(1920×1080ドット、sRGBカバー率100%)を採用。もちろんリフレッシュレート300Hzに対応したゲーミング仕様だ。なおディスプレーを狭額縁化するため、ウェブカメラ(HD解像度)とマイクはキーボード奥の変則的な位置に内蔵されている。

 インターフェースはThunderbolt 4(USB Type-C)×1、USB Type-A 3.2 Gen1×3、HDMI 2.1×1、Mini DisplayPort 1.4×1、有線LAN(2.5Gbps)×1、フルサイズSDメモリーカードリーダー(UHS-II)×1、3.5mmヘッドフォン出力×1、3.5mmマイク入力×1と豊富に装備。クリエイティブワーク向けとしても活用できるほど充実している。ワイヤレス通信機能はWi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.2をサポートする。

 本体サイズは405×276×26mm、重量は2.7kg。99Whのバッテリーが内蔵されており、バッテリー駆動時間は8時間とされている。

 本製品の外観で目立つのが、CNC筐体のキーボード面と底面に大きく開けられた放熱口。2基の12V巨大ファン、5本のヒートパイプ、4つの排気口、全銅製ヒートフィンからなる冷却システム「WINDFORCE infinity」は放熱口から視認可能で、いかにも冷却効率が高そうだ。パフォーマンスへの期待がますます高まるデザインなのである。

本体天面。「AORUS」のロゴは電源を入れると点灯する

本体底面。冷却システム「WINDFORCE infinity」の多くを覗ける

17.3型フルHD液晶(1920×1080ドット、sRGBカバー率100%)はリフレッシュレート300Hzを実現したゲーミング仕様だ

キーボード面。キーボード奥にも冷却のための放熱口が大きく開けられている

前面(上)と背面(下)

右側面(上)にUSB Type-A 3.2 Gen1×1、Thunderbolt 4(USB Type-C)×1、Mini DisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×1、電源端子、左側面(下)に有線LAN(2.5Gbps)×1、フルサイズSDメモリーカードリーダー(UHS-II)×1、USB Type-A 3.2 Gen1×2、3.5mmマイク入力×1、3.5mmヘッドフォン出力×1を配置

ディスプレーの最大展開角度は131度

パッケージには本体、ACアダプター、電源ケーブル、増設SSD用サーマルパッド、説明書類(クイックスタートガイド、製品保証、ワランティーカード)、クリーニングクロスが同梱

ACアダプターのコード長は実測180cm、電源ケーブルの長さは実測122cm、仕様は入力100-240V~3.5A、出力19.5V 11.8A、容量230W

本体の実測重量は2866g

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測845.5g

オムロン製ゲーミングスイッチを採用した
メカニカルキーボードは快楽的

 キーボードはオムロン製ゲーミングスイッチを採用したメカニカルタイプ。テンキー付きのためキーピッチは実測18.4mm前後とやや狭いが、キーストロークは実測2.7mm前後とかなり深め。メカニカルキーボードならではの打鍵感は快楽的だ。ただし、底打ちすると打鍵音はかなり大きい。喫茶店やコワーキングスペースなどで使用する際には、優しくタイピングする配慮が必要だ。また英語配列である点も留意しておこう。

キーピッチは実測18.4mm前後

キーストロークは実測2.7mm前後

キーボードには個別に色を設定可能な16.7Mカラーバックライトを内蔵。「AORUS RGB Fusion 2.0 ライトセッティングソフトウェア」でライティングをカスタマイズできる

 全体が沈み込むダイビングボード構造のタッチパッドは、中央と左右でクリック感とストロークが異なるのが少し気になった。特に左右についてはクリックが発生したあと、さらに沈み込む感触があるのは個人的には違和感がある。実用上操作性に問題があるわけではないが、次期モデルでは剛性の高さを感じるようなタッチパッドを採用してほしいと思う。

ダイビングボード構造を採用したタッチパッドの面積は実測約107×70.5mm

タッチパッド左上にはWindows Hello対応の指紋認証センサーが内蔵

 ウェブカメラについては、プライバシーに配慮してカバーが付いている点は安心感が高い。スライドスイッチがやや固いが、使っているうちに馴染んでくると思う。ただ、キーボード奥に設置されているので、下から見上げるような不自然な構図になる点には注意が必要。家族、友人とのビデオ通話なら問題ないが、ビジネス用途に使う場合には外付けのウェブカメラを用意することをオススメする。

キーボード奥にはHD解像度のウェブカメラとマイクを内蔵。ウェブカメラにはカバーが備えられている

ディスプレー下部にウェブカメラが内蔵されているため、画面を見つめていると構図が不自然となる。また室内灯下ではノイズも多めだ

 リフレッシュレート300HzのフルHDディスプレーは、ゲーム用途にもってこい。体験がまったく違うのだ。特に視点が大きく動くようなゲームでは、滑らかな描画により臨場感、没入感が別物。ただ、HDRコンテンツに対応していない点はちょっと残念だ。

リフレッシュレートはデフォルトで300Hzに設定されているが、60Hzに変更すれば電力消費量を減らせる

ディスプレーの表面処理は非光沢(アンチグレア)。照明の映り込みなどを低減してくれる

色域を実測したところ、ほぼスペックどおりのsRGBカバー率99.8%という値が出た。ちなみに17.3型4K HDR液晶ディスプレーを採用した「AERO 17 HDR XD-73JP544SP」はAdobeRGBカバー率100%の広色域を実現している

最新世代CPUと冷却システム「WINDFORCE infinity」で
Core i7-11800Hがi9-10980HKを超えた

 さて最後にパフォーマンスをチェックしてみよう。今回は比較対象機種として「Core i9-10980HK」(8コア16スレッド、2.40~5.30GHz)と「GeForce RTX 3080 Laptop GPU」を搭載する「AERO 15 OLED YC-9JP5760SP」を採用した。

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