あこがれのRazer Bladeの軽量モデルがリニューアルしてMX150(高速版)載せました

Razer Blade Stealth 13 実機レポート = ついに禁断のGeForce搭載です

文●みやのプロ(@E_Minazou

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 Razerは米国において昨年12月4日にBlade Stealthシリーズの新機種を発表した.名称も上位機種にあわせて、「Blade Stealth 13」となり、デザインも中身も一新したものである.日本でも2月7日に発売となったので、実機をレビューしていこう.

薄型軽量モデルのまま
ついにGeForceを搭載

 まずCPUは第8世代の最新版であるWiskyLakeUを搭載.コアi7-8565Uで最高クロックは4.6GHzである.

 最大の変更点はGPUとしてNVIDIA GeForce MX150とVRAM4GB (GDDR5)を搭載した「グラフィックスモデル」が登場したことだ.従来モデルはインテルの内蔵グラフィックのみだったが、今回は「ベースモデル」という名前となった.上位のBlade15と同様に、同じボディデザインで中身が異なる2モデル構成となったわけである.

 両モデルともにCPUはi7-8565Uで、GeForce MX150の有無と、メモリ搭載量(8GBと16GB)、搭載するSSDタイプ(SATAとPCIe)が異なる.

右がすでにRTX2080を搭載しておられる新Blade15アドバンストモデルで左が新Stealth13.並べるとけっこう大きさが違いますね.

 液晶は13.3インチのフルHD(1920×1080ドット)と変わらず、ベゼルは4.9ミリと狭額縁で横幅もミニマムになっている.液晶表面はみんなの大好きなノングレア=無反射型でsRGB100%でキャリブレーションされている.

 液晶の上部にはWindows Hello対応の顔認証カメラが設置され、フタを開ければ本人を自動的に認識して利用を開始することができる.カメラのため、液晶上部の額縁は約9ミリある.

液晶の上部にはWindowsHello対応の顔認証カメラも搭載している.

 ボディはおなじみのアルミ切削加工のユニボディで、表面は黒のアルマイト加工で、Blade15と同様に1枚板のような(おじさん的にはモノリスのような)デザインが非常にカッコいいのである.

Bladeではグリーンに輝くRazerのロゴは、黒く控えめになっております.

キーボードは相変わらず良好
Dolby Atmosでサラウンド再生

 キーボードのバックライトはおなじみのChromaだが、Blade15とは異なり、キー1つ単位での色の指定や色変化はできないが、キーボード全体は1680万色から選択できる.

右端のリターンキーの内側の日本語独自キーがちょっと窮屈なのは直してほしいですね.

 キータッチは上位モデルと同様に適度なストロークと反発があるが、打鍵音は静かで会議や公共の場所でも迷惑にならない.キーボードの横幅は約264ミリで、日本語キーがちょっと幅寄せされている.

 タッチパッイドは110×75ミリと大型のガラス製で表面は非常にスムースでキモチがいい.クリック音もほぼ無音に近く、会議中にゲームをしてもばれないだろう.

キーボード全体にはなりますが、バックライトの色は変更できます.

 スピーカーはさきほどのキーボードの左右に4個搭載しており、DolbyAtmosによるサラウンドの再生が可能である.

 インターフェイスは本体向かって左側にタイプC×1とタイプA(3.1)×1、そしてヘッドホン・マイク端子が、右側にはThunderbolt3のタイプC×1とタイプA(3.1)×1があり、タイプCの機能は違うが、左右にAとCが均等にあるので、なにかと使いやすい.

左右の両方にタイプAとタイプCを搭載しているのは非常に使いやすかったです.

液晶のヒンジ部分から排気するのはRaserの伝統芸でございます.

 例えば、ACアダプターからの電源を本体につなぐときも、電源タップの位置が右でも左でもオッケーなので悩まなくていい.マウスやUSBメモリーもしかりである.これから出てくるモバイルノートは全部この配置にしてほしいくらいだ.

 サイズは両モデルともに304.6×210×14.8ミリで重量は1.28キロと1.31キロで30グラムの違いである.今回実機で計測したところ、グラフィックスモデルは1310グラム、ベースモデルは1292グラムあった.

右にも左にも電源ケーブル(というかタイプCのパワーサプライ)を接続できるというのも新しい体験で、とても便利でした.

 CPUとGPUの回転数(?)は、おなじみの専用ソフトRazer Synapseで設定できる.パフォーマンスモードには、バランスと作成者(つまり手動で最高回転にするモードとおじさんは思っています)に加えて、「低電力」という項目がある.さすが薄型モバイルノートらしい選択肢だ.

 手動ではファンの回転数を2200から常時5400回転まで自由に指定可能だ.5400にするともちろんずっとファンが最高回転してくれる.

Razerの専用設定アプリSynapseも常にバージョンアップして、どんどん便利になってきました.

パフォーマンスモードには、ゲーミングではなく「低電力」というボタンが登場しております.

 搭載しているファンは2台で、最高回転にすればもちろん回転音と風切り音がピューンと鳴る.Blade15と同様に、徐々に回転が上がるときの音は、遠くで飛行機が離陸しているかのようで、おじさんの胸は高まるのだ.

Blade15のベイパーチャンバーとは異なり、Stealth13はおなじみのヒートパイプで熱源のCPU/GPUとファンの放熱部分をつないでおります.

 もちろん、ありがちな金属音や耳障りなノイズはなく、ずっと最高にしておいてもいいかなという感じである.さすがゲーミングの世界で鍛えられてきたRazerの最新モデルな音なのである.

さすがGeForceは高速回転
バッテリーの持ちもよくなった

 今回、GeForceを搭載しているパフォーマンスモデルの速度を計測した.GPU-ZでGeForce MX150のバージョンを参照してみたところ、高速版(クロック1469MHz)のものを搭載していた.シネベンチのCPU値は722と、さすがに楽に700を超えてきた.この時点ですでにi7-7700HQを搭載していたBladeの2017年モデルを超えている.Stealth2017モデルは344だったから、2倍以上早くなっている.GPU搭載によって冷却機能を向上させたので、CPUも全開で回るようになったものと考えられる.OpenGLは97で、これもStealthの2017年モデルの2倍を超えて、Blade2017をも超えた.

 3DMarkのFireStrikeは3406で、こちらはStealth2017の939の3.5倍も高速になっている.高速版のMX150はなかなかスゴい速度を叩き出すのだ.とはいえ、さすがにBlade2017はGTX1060を搭載していたので9321と抜かれはしなかった.

 試用したグラフィックスモデルのSSDはPCIe3×4のLiteon製品が搭載されていた.いつものクリスタルディスクマークのマルチシーケンシャルではリードが2911でライトが1078と、最高速まではいかないが合格レベルの数字である.

 バッテリーベンチはSynapseのバランスモードで、液晶輝度最高、最も高いパフォーマンスにして3時間50分稼働した.53Whバッテリー搭載にしては、うまく省エネができている.

 試しにSynapseの手動で最高回転にしてみたらが、それでも3時間25分と、GPUは稼働しないテストなので、ファン回転だけならそれほど電力は使わないわけである.

 カタログ値の連続使用時間は、ベースモデルが13時間、グラフィックスモデルが11時間である.同時に試用した「ベースモデル」のSynapse設計で「低電力」にして実行したところ、液晶輝度最高でも4時間20分稼働した.バッテリーの持ちを重視するならベースモデルがオススメである.

 付属するACアダプターは20V3.25Aの65W出力だがスティック状でスリムで軽い.充電のほうは、上記と同じ条件で、50%まで40分、70%まで59分、90%までが80分とまずまずの成績である.タイプCの制限もあるのでこれ以上は特別なしくみが必要となる.

左奥がBlade15の230W出力のACアダプターで、右がStealth13の65W出力で、こちらはケーブル込みで288グラムと小型軽量である.

モノリスを気軽に持ち歩く快感
Razer Core Xと合体もあり

 最近出てきた14型のモバイルノートにはGeForce MX150を搭載したものが増えてきたが、Stealth13の魅力は、この黒い板としてのボディのルックスと、強力なクーリングによって、いざとなったら「回る底力」が非常に大きい.もちろん高速版のMX150をきちんと積んでいるのはサスガなのである.

 さらに底力で思い出したが、Razerの外部GPUボード装着装置である「Core X」によって、まさにデスクトップと同じパワーを入手できるのも大きな魅力である.

 前モデルまでは、外出中はフツーのモバイルノートで、家に帰って来たらCoreにつないでモンスターという使い方だったが、グラフィックスモデルの登場で、外でも暴れん坊になったわけである.Blade15まで行ってしまう手もあるが、2キロと1.3キロの差は大きい.Stealth13はまさに日本人に合ったモバイル・ノートなのである.

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