上手に嘘をつくことを求められるアナログゲーム
こんにちは、アナログゲームマスターあだち先生です。
ただいま、2歳半になる我が子がいます。最近、子供は自分から「ねぇねぇ、お母さん! ゲームしよう」と誘ってきますが、ゲームの付属品であるお金やコマを使っておままごとを始めてしまいます。
そんな我が子でも「ゲームにはルールがあるんだ!」と意識する出来事がありました。4歳、5歳のお兄ちゃん、お姉ちゃんがいるお家に遊びに行ったときでした。2人が持ってきたのは「カルタ」。テキパキ慣れた手つきで準備をして、早速スタート!
読み札が読まれるたびに、可愛い動物の絵が描かれた絵札を取っていくみんなを見て、我が子は「自分も好きに取っていいのか!」と思ったようで、自由にヘビの絵札を取ってしまいました。お兄ちゃんとお姉ちゃんに優しく「うんうん、ヘビは今は違うよ」と教えられ、ヘビをもとの場所に戻します。この出来事に思うことが多かったのか、その後必死にみんなを観察していました。
少しかわいそうだなと思い、家に帰って「カルタ」を絵札5枚だけの簡単バージョンで遊ばせてみました。ルールを守りたい気持ちと、好きな絵柄を取りたい気持ちで戦う我が子。もはや「カルタ」のゲーム性はあまり関係ない様子でした(笑)。
でも、今までは好きな絵札を取って大満足だったので、小さな葛藤だけで大きな成長です。では、本格的にゲームを教えるなら、何がいいかな? とゲーム棚を「うーん」と見回していたら目についたのがコレ!
「チャオチャオ」(ドイツ)。販売価格2400円、プレイ人数2〜4人、対象年齢は8歳以上
このゲームは対象年齢8歳からなので、まだ遊べませんが何故目についたのか? 実はこのゲーム、上手に嘘をつくことを求められるんです。
「人狼」のように壮大な嘘や、それを正当化するための理論的な嘘などの、その嘘がバレないように長時間嘘をつく必要はありません。このゲームはその場限りの軽い嘘をつくゲームなので、だれでも遊びやすいです。そして、子どもでも遊べます。
今後、我が子にも「嘘をついてはダメ」と教える日がくるかも。そのときに「日常生活はダメなのに、ゲーム中はいいの?」と疑問を持つのでは。いや、「逆にゲーム中なら、いくらでも嘘をついていいから楽しい!」と思ってくれるといいな。初めて遊ぶ初級アナログゲームを選ぶつもりが、ずいぶん成長したときにふさわしい教育ゲームを選んでいました。
でも、このゲームを遊んだら嘘をつくのはリスクがあると理解してくれるかも。ということで、今回はこの「チャオチャオ」をご紹介します。

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