●キャリアはスマホが売れなくても痛くない
ユーザーとすれば「新しいiPhoneは欲しいけど、高くて買えない」という心理が働いているのかも知れない。
総務省は「完全分離プラン」を導入させることで、通信料金を値下げさせようとしているが、一方で端末の割引がなくなるため、端末代金が高くなるように見えるというデメリットも出る。そこで総務省は中古スマホを普及させようと画策している。しかしKDDIの髙橋誠社長は「中古スマホの活用が特効薬なのかはよくわからない。今のところ中古端末を扱うことは検討していない」とつれない。
完全分離プランが導入されることで「スマホは売れなくなる」という声があるが、既に昨年10月以降からスマホが売れない状況が始まっている。ある業界関係者は「キャリアからすればスマホ本体を売っても利益はごくわずか。別に本体が売れなくても痛くもかゆくもない」と本音を漏らす。
完全分離プランの導入により「キャリアでスマホを買う時代」は終焉を迎えるのか。2019年、スマホの買い方、売られ方が大きく変わっていくかも知れない。
この連載の記事
-
第196回
トピックス
F1の裏に“レノボ”あり 500TBのレースデータを高速処理 -
第195回
トピックス
格安スマホ、キャリアより「シンプルで安い」とふたたび注目 -
第194回
トピックス
中国スマホメーカー、日本への攻勢強める 格安折りたたみスマホで勝負 -
第193回
トピックス
ドコモが狙う“スマホの次“ iPhoneから「Vision」の時代へ -
第192回
トピックス
KDDI「povo」世界進出へ “黒子に徹する”新ビジネスとは -
第191回
トピックス
スマホ基地局を安くする ドコモとNECが世界展開する「オープンRAN」とは -
第190回
トピックス
KDDI対ソフトバンク “快適な5G”競争に本気出す -
第189回
トピックス
ドコモはユーザーの期待を裏切らないよう、品質改善に資金をつぎ込んでいくべきだ -
第188回
トピックス
楽天・三木谷氏、モバイルの次は“AI” アマゾンとの違い強調 -
第187回
トピックス
能登半島地震、携帯キャリア“異例”の共同会見 ライバル同士が手を取り合い、復旧活動する時代に? -
第186回
トピックス
ソニーのXRは圧倒的に解像度が高かった アップルと違い、クリエイターに特化した作りに - この連載の一覧へ