インテリアは上品にまとまっている
スポーツカーだからと言って他社のようなスパルタンなインテリアを良しとしないところもフランス流だ。内装は、言うまでもなく上質でシックで、大人のスポーツカーのあるべき見本だ。
注目はサベルト製の本革張りフルバケットシート。高さ調整はネジのみという潔いこのシートの重さはわずか13kg程度。正直言って乗りづらいし、高さ調整は困難を極める。しかしホールディング製は抜群で、疲れ知らずどころか、クルマの挙動を尻で感じ取れる。このシートは本当にイイ!
さらにオーディオはフランスのハイエンドスピーカーブランド、フォーカル社を採用。しかもホームオーディオの中堅クラスで使われる「麻」をグラスファイバーでコーティングしたサンドイッチコーンだ。
タイトな低域と艷やかな高域は、ホームオーディオのフォーカルと同一。これみよがしに高解像度やワイドレンジをひけらかさない品位の高さは、クラシックやシャンソンにピッタリ。さらに低域が欲しい方はサブウーファーを搭載するA110リネージモデルをオススメする。よりリッチなオーディオ体験、ドライビングプレジャーが約束されるだろう。
今回の撮影中、観光で偶然に訪れていた老夫婦がアルピーヌ A110に近寄られ筆者に声をかけてきた。奥様は「このクルマ、とても素敵ですね。何というクルマなのですか?」と目を輝かせながら、デジカメで何枚も写真を撮る姿が印象的だった。そしてクルマのことはよくわからないとおっしゃいながらも、ご主人とアルピーヌについて楽しそうに話されている姿が大変微笑ましかった。
アルピーヌ A110は、乗る人だけでなく、近くにいる人も幸せにしてくれるクルマであることは間違いない。このクルマと送る日々は、出会いをつくり、ドライバーだけでなく回りの人も笑顔にしてくれる魔法の一台だ。こういうクルマが人生を豊かにしてくれるのだろう、そう思いながらアルピーヌ・ジャポンの担当者に鍵を返した。
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