このページの本文へ

仕事に差がつく!阿久津良和「Office 365のスゴ技」 第21回

スマホアプリで現場から出退勤報告ができる

Officeの非オフィスワーカー向け機能、シフト勤務を管理する「StaffHub」

2018年02月15日 13時00分更新

文● 阿久津良和 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。第21回はスタッフのシフト管理に特化した「StaffHub」を取り上げる。

出退管理や休暇申請もアプリから実行可能

 工場などで働く非デスクワーカー(ファーストラインワーカー)向けソリューションとして、Microsoftは2017年1月に「StaffHub」をリリースした。当初は教育機関向けを含むOffice 365 K1/E1/E3/E5プランで提供していたが、2017年9月に開催したMicrosoft IgniteでF1プラン(旧K1)を発表している。その関係からStaffHubの提供範囲をMicrosoft 365 BusinessおよびOffice 365 Business Premiumプランにも拡大した。

1. Microsoft 365 BusinessおよびOffice 365 Business Premiumでも利用可能になった「StaffHub」

 Office 365が提供するソリューションの多くはデスクワーカーを対象にしているが、MicrosoftはIT技術の恩恵を広く受け取るべきだと、メールやYammer、SharePointなどを利用できるK1プランを用意してきた。その主軸と言えるのがファーストラインワーカーのスケジュールやタスク管理、コミュニケーションなどを可能にするのがStaffHubである。Office 365アカウント(職場または学校アカウント)でサインインして、チームメンバーの名称や携帯電話番号またはメールアドレスを登録し、タイムゾーンを選択すれば設定完了。後は参加者を招待し、各自モバイルアプリを取得すればよい。

2. PC側のStaffHub。「スケジュール」には、参加者やタイムテーブルが並ぶ」

 管理者は参加者の電話番号を使って招待SMSを送信し、参加者はSMSに書かれたリンクからスマートフォンのアプリケーションをダウンロードする。サインインにはOffice 365アカウントおよび携帯電話番号が必要になるので、管理者は事前にメールアドレスを用意しなければならない。基本的な管理はWeb上で行い、シフト管理や業務に関する特定の活動をあらかじめ作成しておく。管理者および参加者はスマホアプリ版StaffHubで操作する流れだ。

3. 管理者から招待されると、参加者はスマホアプリ版StaffHubのダウンロードをうながされる

4. サインインするにはOffice 365アカウントが必要だ

5. スマホアプリ版StaffHub。シフトがない日は何も表示されない

6. Web上で参加者のシフトを作成する

7. 業務に関する特定の活動も自由に追加できる

8. 後はWeb上でシフトを個別に割り当てていく

 ユーザーはスマホアプリ版StaffHubを使って、シフトが始まる時刻通知や簡単なコミュニケーション、ファイルベースの情報共有、休暇申請などを行う。このようなチームコミュニケーションを促進する上ではSlackやMicrosoft Teamsが既に存在するが、それらはあくまでもチャットツールであり、StaffHubはシフト管理に注力している。

9. チームに含まれる他の参加者とは、テキストベースのチャットが可能。もちろん写真も送れるため、現場で起きたトラブル報告も行える

10. 出社できない場合の連絡もスマホアプリから実行可能。このリクエスト内容はWebページで管理する

11. 先の休暇リクエストを送信した状態。応答があるまで待機となるが、マネージャーが閲覧すると、その旨を示すメッセージが現れる

12. こちらはマネージャー側のスマホアプリ版StaffHub。承認するか否かの選択が可能だ

 例えば出退管理に使えるタイムレコーダー機能は、出勤先の経緯度を登録することで、スマートフォンのGPS機能を併用してスタッフが本当に出勤したか管理することが可能だ。蓄積した情報はExcelワークシートファイルでエクスポート可能であり、時給管理の負担も軽減できる。StaffHubの利用シーンは、アルバイトの勤怠管理はもちろん、部署内で担当者を決めた定常作業の管理にも便利だ。日常業務の負担を軽減するための積極的な活用をおすすめしたい。

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事
ピックアップ