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仕事に差がつく!阿久津良和「Office 365のスゴ技」 ― 第7回

会議時間、メール処理時間を可視化してAIがアドバイスをくれる

AIが“働き方の改善提案”をしてくれる「MyAnalytics」を活用しよう

2017年10月23日 08時00分更新

文● 阿久津良和 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

 Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。第7回は、AIが仕事の時間配分を再考する気づきを与えてくれる「MyAnalytics」を取り上げる。

 従業員の労働時間や業務内容を把握するために、タイムカードや日報を課している企業は今でも珍しくない。プロジェクト管理のために細かく稼働時間を集計しているケースもあるだろう。一方で、自分自身のために、仕事ごとの時間配分などを記録して日々の働き方を見直してしる方はどのくらいいるだろうか。

 MyAnalyticsは、Office 365を通じて行う作業(会議・メール・集中時間・残業時間)を自動で可視化してくれる機能だ。Office 365 Enterprise/Education/Nonprofit E5プランで提供している(Office 365 Enterprise E1/E3プランおよびOffice 365 Education/E3プランはアドオン購入が可能)。

 MyAnalyticsは、もともと、組織内の効果的な共同作業をうながすために、誰がどの業務に時間を費やしているか、どの人が誰と連携しているかを可視化する「Delve Analytics」の名称て提供されていたサービスを改称したものだ(その名残からOffice 365ホームページには、"Delve"の文字が見え隠れしている)。“MyAnalytics”の新名称からもわかるように、会社が従業員の働き方を管理するための機能ではなく、自分自身のために自分の業務時間を把握するためのサービスと位置付けられている。

とあるユーザーの作業時間を可視化した状態。この情報を分析してAIが行動を提案する(画像はすべて日本マイクロソフト提供)

 以前筆者がMyAnalyticsについて日本マイクロソフトに取材した際、担当者は「会議時間に28.5時間/週も費やしていた。自分を含めた関係者との会議状態を可視化し、定例会議の見直しや事前の情報共有で(会議時間を)削減できる」と述べていた。世間では“働き方改革”が叫ばれているものの、その提案を行うための会議を重ねるという、落語のオチにもならない話を耳にしたことがある。仕事上、会議による関係者の意思疎通は重要だが、労働時間に占める会議時間の割合があまりにも高いという数字を突き付けられれば、会議室に束縛されないオンライン会議に切り替えたり、メールやチャットツールでの打ち合わせに変更したり、といったアクションを起こしたくなる。

より詳細な可視化情報。会議時間1つ取っても組織の平均時間や自身のスケジューリングと実際の結果の差異が一目で分かるメール着信から開いた時間までも検出。これはメール確認による集中力の欠如を回避するための提案だ

 MyAnalyticsは、業務時間を可視化するだけでなく、AIが業務の“改善提案”をしてくれる。上図ではメール閲覧時間についてのAIの提案が示されている。

 これはOffice 365メールボックスからデータを収集し、個人と会社のメール作成・閲覧に費やした時間に基づいて行う(PCに限らず、スマートフォンから送信・閲覧したメールも対象だ)。既定ルールでは、作成メールの送信に対して5分、受信メール閲覧時に2.5分を割り当てており、画面の例では合計時間が12.1時間となる。メールヘッダーのタイムスタンプを元に閲覧タイミングも記録しているため、上図のようにAIが「もっとゆっくりで良いんですよ」と提案しているのだろう。

 さらに就業時間内外や、送信メールが読まれた件数や自身が読んだ割合などもデータとして蓄積されるため、「この人をCCに含める必要があるのか」、「本来のそのメールは送るべきか」といった洞察も与えてくれる。

AIから「会議中にメールの送受信が多い」との提案を受けて、会議時間の見直しをMyAnalyticsから関係者に送信できる個人の統計情報をチーム内で共有し、より効率的な時間の使い方を見直す契機になる

 毎日、一定の“メール処理時間”を確保している方は多いと思うが、移動中にスマートフォンで対応したメールの数や、夜間に急ぎの対応をしたメールの量までは把握しきれていないだろう。ましてや、メールを送った先の人がそのメールをいつ処理しているのかはツールがなければ知る由もないし、その改善策はAIに指摘されなければ思いつかない。

 MyAnalyticsのライセンスを割り当てられたユーザーの場合、自動的に「Microsoft MyAnalytics Outlookアドイン」が有効になる。上図のとおり、MyAnalyticsからもメール送信は可能だが、使い慣れたツールと連携した方が便利なはず。ただし、本アドインでは送信メールに対する閲覧・転送・返信した人数やアクティビティは示されるものの、5人以上に送信したメールは統計情報のみとなる。

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