仕事に差がつく!阿久津良和「Office 365のスゴ技」 第53回
日本マイクロソフトがOffice最新機能を紹介
Officeの最新版は常に「Office 365」、オンプレ版とは320以上の機能差
2018年11月20日 07時00分更新
本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。
Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回は特別版として、日本マイクロソフトが2018年11月13日に開催した説明会から、Office 365に関する情報をお届けする。
Skype for Businessのビデオ会議機能はTeamsへ移行
マイクロソフトが現在提供中のOfficeのラインナップは、Office 2016、2018年9月にリリースしたOffice 2019、SaaS版のOffice 365となる。さらに、Office 365のエディションを分類すると、Business/Business Premium/ProPlus/Enterprise E3/Enterprise E5と多岐にわたる(ProPlusは他のエディションに吸収される予定だが、それはまだまだ先のことになりそうだ)。
さて、日本マイクロソフトはOffice 2016/2019を「オンプレミス版」と位置付け、上図のスライドと共に「(Office 2019)はオンプレミスの最新版だが、本当の最新版はOffice 365。継続的な機能追加で最新状態を維持し、2018年9月時点で(Office 2016との差は)320を超える」(日本マイクロソフト Microsoft 365 ビジネス本部 製品マーケティング部 プロダクトマーケティングマネージャー 広瀬友美氏)と説明した。
Office 365に追加される新機能は、昨今のマイクロソフトの方針で「チームワークと生産性の向上」に集中している。その代表的なツールがビジネスチャットツール「Microsoft Teams」だ。説明会のデモンストレーションでは、Teams上でメンション機能を使って書類修正をチームメンバーにうながしたり、Teamsのビデオ会議で背景をぼかしたりといった機能を紹介していた。
ちなみに、これまでOffice 365の主要エディションに含まれていたSkypeのビデオ会議機能は、今後Teamsへ移行される予定だ。しかし、すぐに移行することが難しいユーザーに対しては「移行を推奨する」にとどめるという。
Excelの「アイデア機能」
Officeの人気アプリといえばやはりExcel。説明会では、Excelの共同作業、バージョン履歴、アイデア機能などを紹介した。
アイデア機能は、本連載記事でも取り上げたように、選択したデータに即したグラフ、表を提示してくれるというもの。データ機能は「株式」「地理」に関するデータを外部から取得してセルに挿入するもの。これらの機能はOffice 2019では利用できず、Office 365固有の機能だ。企業での生産性を追求すると、Office利用は必然的にクラウド型へ向かうことになるのだろう。
モバイル版Officeも進化
モバイル版Officeの機能も紹介された。業務メールをスマートフォンで閲覧することが一般的になってきたが、スマホ版OfficeのOutlookで添付ファイルを受け取る際はクラウド添付になり、クラウドストレージへのアクセス権も設定される。端末を問わず、権限のないユーザーはファイルにアクセスできないので、企業の秘匿情報漏えいを未然に防げるという。
* * *
昨今のOffice 365バージョンアップを俯瞰すると、(1)ユーザーフィードバックを受けた細かい修正、(2)ビジネスの本質的な部分に時間を割り当て、生産性を高めることに主眼を置いた大幅な機能拡張の――の2パターンに分かれてきた。オンプレミス版、モバイル版も、同様の方向性で改善が続くだろう。
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