死後の「もう一機」になってくれる代理人
自分が死んだ後、もしもコピーロボットやもう一機のマリオみたいな存在が出てきてくれたら、恥絡みの憂いは大半が解決することでしょう。
自分と同じ記憶とスキルを持っているわけですから、デジタル資産がどんな状況になっていても、適切に処理してくれるはずです。スマホにありのままの検索履歴や入力履歴が残っていても、PCのデスクトップに他人に知られるべきでない創作物が置いたままになっていたとしても、なにがどう恥ずかしいのかを素早く正確に把握して、ものの5分で片付けてくれるでしょう。もどかしさゼロです。
そんなファンタジーな分身も、「代理人(受任者)」という概念を持ち込むことで、途端に現実味を帯びた存在になります。
依頼者の希望に従って、受任者が死後のことを適切に処理してくれる「死後事務委任契約」というものがあります。受任者は家族や後見人がなる場合もありますが、弁護士や司法書士、行政書士などのプロの士業に頼むことも可能です。
では、恥ずかしいデジタル遺品の処理をプロ受任者に託すことはできるのか。今回はそこを考えてみたいと思います。
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