SmartNews、Gunosyの二強かと思いきや
やっぱり日本はYahoo!がトップ~ニュースアプリ早分かり
2015年08月10日 09時00分更新
『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。<連載目次>
ポータルサイトからニュースアプリへ移行が進む
通勤通学の合間にニュースアプリを見ているという人も多いだろう。スマホさえあれば、隙間時間に最新の気になるニュースが読めるため、忙しい現代人にぴったりと言える。
ニュースアプリはどのくらい利用されているのか。ニュースアプリの利用率と共に、日米におけるニュースアプリシェアなどを見ていこう。
ICT総研の2014年度モバイルニュースアプリ利用動向調査(2014年11月)によると日本国内におけるモバイルニュースアプリの利用者数(アクティブユーザー数)は2012年末の303万人から、2013年度末には4倍の1294万人へ急増。さらに2014年末には2242万人、2015年末には3286万人に増加するとみられている。
モバイルニュースアプリ/モバイルWebニュース利用者数(国内) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 |
モバイルニュースアプリ | 303万 | 1294万 | 2242万 | 3286万 | 3927万 | 4435万 |
モバイルWebニュース | 2981万 | 3412万 | 3155万 | 3084万 | 3096万 | 3191万 |
合計 | 3284万 | 4706万 | 5397万 | 6370万 | 7023万 | 7626万 |
ICT総研調べ。2014年度以降は予測値。アクティブユーザー数=月に1回以上利用。
これまで、モバイル端末上でニュースを見るユーザーの多くはブラウザー上のポータルサイトを利用しており、2012年度末までは全体の約9割を占めていた。今後もブラウザー上のポータルサイトでニュースを閲覧するユーザーは3000万人規模で推移すると見られるが、徐々に中心はニュースアプリに移行していきそうだ。
インターネットコムとNTTコムリサーチの「ネットでのニュース購読」に関する調査(2015年2月)によると、「インターネット(携帯電話/スマートフォン含む)」でニュースを読んでいるのは全体の79.8%。
ニュースを読むのに利用する具体的な手段については、ニュースポータルサイト(「Yahoo!ニュース」など)が88.9%と、前回の92.3%から減少。一方、ニュースアプリ(「Gunosy」「SmartNews」など)は11.0%と、前回の9.9%から増加している。
GunosyとSmartNewsの健闘に注目
株式会社Gunosy運営のニュースキュレーションアプリ「Gunosy(グノシー)」は、2011年10月開始。ユーザーのソーシャルメディアでの行動を分析、最適な記事を選んで配信するアプリだ。KDDIと資本業務提携している。執筆現在、国内で1000万ダウンロードを超えている。
スマートニュース株式会社運営のニュースアプリ「SmartNews(スマートニュース)」は、2012年12月開始。電波がつながりにくいところでも読み込みが早い「Smartモード」が特徴だ。GREE、mixiと資本業務提携している。2015年2月時点で日米合計1000万ダウンロードを超えている。
米国の雑誌形式のソーシャルアグリゲーションアプリ「Flipboard」も、誕生は2010年12月のこと。ニュースアプリは、スマートフォンやタブレットなどの普及に伴って誕生した、ごく新しいアプリなのだ。
なお、2014年10月には、「SmartNews」が米App Storeのニュースカテゴリで1位を獲得している。設定画面で日本版と米国版を切り替えることができる。
日本と比べて回線速度が遅い地域が多い米国では、Smartモードが人気につながりそうだ。これに先だって同年5月には、Gunosyも米国版をリリースしており、両アプリの健闘に注目が集まる。
(次ページでは、「トップはYahoo!、Gunosy、SmartNewsが続く」)

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