Radeonの位置づけをベンチで確認
手始めに「3DMark」と「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」公式ベンチで全カードの性能を横並びで比較してみる。その後重量級ゲームでFuryおよびR9 390Xの性能をもう少し深く見ることにしよう。
まずは定番「3DMark」対決だ。テストは“Fire Strike”および“Fire Strike Ultra”を使用する。Furyがどの程度Fury Xに迫れるかが見ものだ。
FuryがFury Xの下位モデルなのはスペックから明らかだが、スコアーの差はわずか5%程度と極めて小さい。SP数にして1割強減っているGPUにしては、Furyは結構頑張っているといえる。
Fury XがGTX980Ti対抗ならFuryはGTX980対抗と考えがちだが、実際のところFuryもGTX980Ti対抗。GTX980と対抗するのはむしろR9 390Xの方といえる。
「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」公式ベンチは、画質を“最高品質”、解像度は1080pおよび4K(4Kは仮想フルスクリーンモードで実行)の2通りで計測する。
こちらも傾向は3DMarkとほぼ同じだが、Fury XとFuryの差が縮まる一方で、R9 390XとGTX980の差は開き気味だ。またR9 380がほぼGTX960と対抗し、R7 370は数値的にその下、つまりGTX750Tiあたりを意識した製品であることがわかる。
R9 FuryとR9 390Xを
実ゲームベンチでさらに検証
ここからはR9 380/R7 370はテストより除外し、今回のメインディッシュであるFuryおよびR9 390Xの性能を重量級ゲームでチェックする。まずは「ウイッチャー3 ワイルドハント」におけるフィールド移動時のフレームレートを比較する。
ただしウィッチャー3のバージョンが前回Fury Xの時から1つ繰り上がっており、HairWorksまわりに新たな設定項目が出現した。そのためここではFury Xに加えGTX980Tiの数値も“あくまで参考値”として捉えていただきたい。
画質設定は基本すべて重くなるように設定したが、HairWorksのみ最低(オフ)になるよう設定している。前述の理由から、今回はHairWorksありでは計測していない。
Fury XからR9 390Xまでキレイな序列ができており、FuryはGTX980よりやや優位に立つが、R9 390XはGTX980に僅差で負けるという図式は3DMarkと共通だ。
ただ4KになるとR9 390XとGTX980はほぼ同じ、平均fpsではわずかにR9 390Xが勝っている。GTX980はメモリー圧縮があるとはいえ、バス幅は256bit。これに対しR9 390Xは512bitと広く、この差がGPUの地力のハンデを埋めた可能性がある。
→次のページヘ続く (重量級ゲームでFuryおよびR9 390Xの実力をみる)
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