米マイクロソフトが、Surfaceシリーズの新たな製品として、「Surface 3」を発表した。
現在主力となる「Surface Pro 3」に搭載している12型ディスプレイよりは一回り小さな10.8型ディスプレイを採用。併売されている「Surface RT」の流れを組む「Surface 2」の10.6型ディスプレイとほぼ同様の画面サイズといえる。だが、解像度は1920×1280ドットとなっており、Surface 2の1920×1080ドットとは異なる。これは、Surface Pro 3で実現している3:2のアスペクト比を踏襲したものだといえる。
記事掲載当初、「Surface 3」のアスペクト比を4:3としていましたが、正しくは3:2です。訂正するとともに、読者ならびに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
マイクロソフトが、Surface Pro 3において3:2のアスペクト比にこだわった理由は、ノートに手書きをするのと同じサイズ感を実現するという狙いがある。「紙のノートで馴染みのあるサイズをSurface Pro 3で実現した」と、米マイクロソフト Surface & Windows ハードウェアセールス&マーケティング担当ジェネラルマネージャーのブライアン・ホール氏は語る。
今回のSurface 3でも、好評な3:2のアスペクト比としたのは同様の理由によるものと推測できる。
そして、CPUにインテルの最新版Atomプロセッサとなる「Atom x7-Z8700」(1.6GHz、クアッドコア)を採用したのが特徴だ。
Surface 2では「NVIDIA Tegra 4」を採用していたが、今回の製品では、インテルチップを採用。これに伴い、OSにはWindows 8.1(64bit)を搭載。Windows RTはひとまず終焉を迎えたと判断してもいいだろう。
マイクロソフトでも、Surface 3について、明確にはSurface 2の後継という表現はしておらず、むしろ、Surface Pro 3の下位製品としている。確かに、画面サイズやCPUなどの観点からみれば、Surface 2の後継という表現は適していないのかもしれない。
上位モデルには、4GBのメモリと、128GBのストレージを搭載。また、下位モデルでは、2GBメモリと64GBストレージの構成となっている。オプションで4G/LTEの搭載が可能で、1年間の「Office 365 Personal」利用権が付属する。
さらに、薄さ8.7mm、重量622gと、Surfaceシリーズで最薄および最軽量を実現。バッテリー駆動時間も約10時間を達成している。
価格は499ドル(約5万9659円)からと、ここでもSurface 2に近い価格設定となっている。Surface 2の発売当初の価格は、32GB版が449ドル、64GB版が549ドル(約6万5637円)となっていた。Surface Pro 3の799ドル(約9万5526円)からの価格設定に比べても廉価な設定であることがわかる。
米国ではすでに予約受け付け開始、5月5日発売
Surface 3は、米国では予約受け付けを開始。米国内のMicrosoft Storeでは展示が開始されている。
また、Surface 3の米国での出荷開始は5月5日。さらに、5月7日からは世界26の国と地域で発売されることになる。
実は、今回の発表地域の中に、日本は含まれていない。つまり、現時点では日本での発売については未定といった状況にあるといえる。

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