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マイクロソフト・トゥディ第206回

2096名で挑む大規模ライフハック! - 日本マイクロソフトが掲げる”本来”のテレワーク

2016年08月29日 10時00分更新

文● 大河原克行、編集●ハイサイ比嘉

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 日本マイクロソフトが、2016年5月1日付けで、新たに「テレワーク勤務制度」を導入してから4ヵ月以上を経過した。

より一層の業務効率・生産性の向上、社員の「働きがい」の向上を目指す

 同社では、2007年に、「在宅勤務制度」を導入していたが、これを廃止。これまで以上に時間や場所にとらわれない最先端の働き方を追求し、より一層の業務効率・生産性の向上、社員の「働きがい」の向上を目指すのが狙いだという。

 従来の在宅勤務制度では、勤務可能場所は自宅に限定し、利用頻度は週3日まで。利用単位は、1日単位であり、2週間前までにツールで申請を行ない、承認を得る必要があった。

 だが、新たなテレワーク勤務制度では、場所は、日本国内で業務遂行に適切な場所とし、範囲を拡大。介護などのニーズにも対応して、実家などでの勤務も可能にした。さらに、最大で週5日までの取得を可能としたことから、制度上では、1週間の間会社に一度も出社しないまま業務を行なうこともできる。そして、利用単位は、1日の業務時間のうち必要な時間だけでも可能であり、ツールによる申請や承認は不要。ただし前日までに、上長に対して勤務日、場所、勤務予定時間をメールで申請し、承認を得る必要がある。つまり、メールだけで済む簡便さを採用し、それによって上長の承認が得られれば、翌日の勤務をテレワークにできるというわけだ。

 さらに、従来の制度では、午前11時~午後3時をフレックスタイムと定めたフレックスタイム制度も導入していたが、これもコアタイムを廃止し、より柔軟な勤務時間の運用を実施した。

 日本マイクロソフトの従業員数は2096名(2016年7月1日現在)。まさに自由な勤務体系を実現したといえる。

変革をさらに推進できないか、日本マイクロソフトの強みとして、さらに強化できないか

 日本マイクロソフトが、テレワーク勤務制度の検討を開始したのは、2016年2月のことだったという。

 2015年7月に、平野拓也社長体制になって以降、四半期に1度、本社から離れた場所で2日間に渡って役員による会議が行なわれている。議論の多くは経営に関する内容であるが、今年2月の会議では、当初は議題になかった「働き方」について、平野社長自らが「もっと何かできないだろうか」と提案。それをきっかけにして、新たな勤務体系の議論が開始されたという。

 従来の在宅勤務制度において、運用上何か重要な問題が発生していたわけではなかった。しかも、厚生労働省のテレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰(輝くテレワーク賞)を受賞したほか、2016年版日本における「働きがいのある会社」ランキング(従業員1000人以上)で第1位、総務省の「テレワーク先駆者百選」に選出されるなどの実績も持つ。2012年からはテレワークの日を実施し、2015年8月に実施した「テレワーク週間 2015」では、日本マイクロソフトの呼びかけに、651の賛同法人が参加。一般企業のほか、自治体、医療機関、教育機関などを巻き込んでテレワークを実践し、日本におけるテレワーク推進の先駆的役割を果たしてきた。

 だが、こうした先進的な取り組み実績を通じながらも、平野社長には、「うまくいっているからそれで満足するのではなく、ワークスタイル変革をさらに推進できないか、日本マイクロソフトの強みとして、さらに強化できないか」という気持ちがあったという。

 役員による会議では、平野社長の提案によって、急きょ働き方の仕組みについての議論を開始。提案された様々なアイデアをもとに、新たな制度の姿を検討していったという。

 この議論が開始されてからわずか2週間後の2016年3月前半には、社員宛てのメールの中で、平野社長が5月から新たな勤務制度を開始することを明言していたというから驚きだ。実際、検討開始からわずか2ヵ月強で新たな制度を施行してみせた。

 同社では、2016年が、日本における事業開始から30周年という節目を迎えたことに連動させ、この新たなテレワーク勤務制度を、30周年記念プロジェクトのひとつに位置づけてみせた。30周年という節目で何かイベントを行ったわけではないが、勤務体系の変更を30周年記念プロジェクトと位置づけるあたりに、平野社長らしさを感じる。

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