日本マイクロソフトのWindows 8.1タブレット「Surface 3」が、6月19日から発売される。
Surface 3は、4G LTEに対応したSurface 3(4G LTE / Wi-Fi)および Wi-Fi搭載のSurface 3(法人向けモデルのみ)を用意。Surface 3の4G LTE対応モデルは、海外市場に先行する形で、日本で発売することになる。両モデルとも、すでに5月20日から予約を開始している。
薄さ8.7mm、重量約622g(4G LTE モデルは約641g)と、Surfaceファミリーの中で最も薄く軽い10.8型タブレットであり、クアッドコアプロセッサーのインテル「Atom x7-Z8700」(1.6GHz)を採用し、ClearType フルHD+(1920×1280ドット、アスペクト比3:2)のマルチタッチ ディスプレイを搭載。デザイン性の高いマグネシウム合金製の筐体、Type Cover(キーボード)やMicrosoft Office搭載(一般向けモデル)などの特徴を「Surface Pro 3」から引き継ぎ、3段階の傾き調節が行えるキックスタンドや、最大10時間の動画再生が可能なバッテリー駆動時間などの特徴を備える。
日本マイクロソフトでは、Surface Pro 3を「タブレットのような使い方ができるPC」と位置づける一方で、Surface 3を「PCのような使い方ができるタブレット」と位置づけ。外出先や出張先での業務が多いモバイルワーカー、勉強やエンターテイメントに活用する学生などにとって理想的なタブレットになるとしている。
だが、初の4G LTE対応モデルとなったこともあり、いくつか疑問点があるのも事実。日本マイクロソフトに寄せられた質問が多いものを中心に、トリビア情報を交えて、そのあたりを解決してみたい。
Surface 3は、SIMロックフリーなのか?
Surface 3は、SIMロックフリーであり、SIMカード入れ替えて、ソフトバンクモバイル以外の回線でも利用が可能。違法にはならない。技適マークの付与については、6〜7月に公表される予定である。ただし、Surface 3は、「Y!mobile」(ソフトバンクモバイル)の回線に最適化されている。
「Y! mobile」に最適化されているとはどういうことか?
700〜900MHzの周波数帯域において、ソフトバンクモバイルのBand 8をサポートしている。この帯域はプラチナバンドと呼ばれ、屋内でもつながりやすいなどのメリットがある。たが、この帯域をカバーするNTTドコモのBand19、auのBand18は、Surface3ではサポートしていない。
NTTドコモとauにおけるLTE接続は、Band1(NTTドコモ、au)と、Band3(NTTドコモ)で対応することになる。また、Surface 3(4G LTE)は、ソフトバンクモバイル(Y! mobileを含む)のネットワークでのみ、相互運用テストを行い、検証している。
データの使用量に制限はあるのか?
Surface 3向けに用意されたY! mobileの料金プランでは、月7GBのデータ通信量の契約となる。機種代金は64GBモデルで8万1800円(税別)、128GBモデルで9万1800円(税別)。月額料金はいずれも2年契約で3696円(税別)。これは3年間有効で4年目からは4196円(税別)になる。モバイルWi-Fiルーターの料金プランに含まれる「3日で1GB以上使えば制限」といったものはない。利用当月のデータ通信量が7GBを超えた場合、通信速度が送受信時最大128kbpsに当月末まで低速化する。
また、7GBの月間データ量を、Y! mobile のスマホとSurface 3とでシェアできる料金プランも用意している。さらに、6月9日には新たな料金プランを追加。月間データ通信量は1GBで、月額基本使用料が980円(4年目以降:2480円)で利用できる。
LTEモデルでは、Wi-Fiは使えないのか?
Wi-Fi接続での利用は可能。

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