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スマホで始める「音楽アプリ部」 第15回

ツマミのコントロール、レスポンスは完璧

Moogの血統を感じるシンセ「Animoog」は神アプリだった

2013年09月29日 12時00分更新

文● 藤村亮

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画面右のスロットを駆使して自在に音を作り上げていく

 画面右側には2つのスロットがあり、それぞれ3つの項目がセットされています。左側がFILTER、PATH、ORBITのコントローラー、右側がDELAY、THICK、RECORDのコントローラーです。

 FILTERではLP(ローパス)、BP(バンドパス)、HP(ハイパス)の3つのフィルターを切り替えられます。DRIVEで歪みの追加、ENV.(エンベロープ)で波形の揺らぎの変更、FREQUENCYとRES. (レゾナンス)の組み合わせで発振音を作り出す、なんてことも可能です。

音色の方向性を大きく変えるフィルタリング

 PATHとORBITはそれぞれTIMBREで設定されたフィルターの中で、どのように音を揺らしていくかを調整できます。PATHの設定はEDITを押し、X/Y PAD上の任意の位置にポイントを打ち、ORBITの軌道を指定。MODEは3段階あり、それぞれORBITの動きがLOOP(指定した線上を一方通行の繰り返し)、BACK FORTH(指定した線上を往復)、ONCE(指定した線上を一度のみ一方通行)です。ORBITが線上を移動する速度はRATEで調整します。

 ORBITでは線上から並行にずらしたラインでフィルターをかけられます。X AMOUNT(横方向)とY AMOUNT(縦方向)でどれくらいラインをずらすか調整でき、RATEでずれたラインを移動する速度を変更できます。どちらも揺れる速さをBPMに同期させるSYNC機能が付いているので、揺れをある程度安定させて使うのに便利です。

 DELAYはいわゆるディレイエフェクトの効果設定。TIMEで長さ、FEEDBACKでこだまする回数、MIXでこだまの音量を加減できます。これもまたテンポに同期させるSYNCが付いているので調整は簡単です。

 THICKは倍音成分のコントローラー。恐らく最も強烈な変化を与えることができる機能のひとつでしょう。CRUSHをかけていくと非整数倍音が加算され、音程感の崩れた、機械的なノイズが増えていきます。DRIVEは整数倍音を加算し、チューブアンプを通したような温かみのある音に。DETUNEは原音に、微妙にずらした音程を加えることで、ゆらぎと広がりを作り出します。THICKのかけ方によっては音程感が曖昧になり、外れた音にもなるので、注意が必要かもしれません。

 UNISONはOFF、2、4の3段階で音の厚みを調整します。OFFだと完全な単音となり薄くシンプルな雰囲気に、最大の4だと輪郭がよりはっきりとした、派手で煌びやかな印象です。

 RECORDは名前の通り、レコーダーの再生/停止と録音、多重録音や編集のスイッチがまとまっています。録音時には4TRACKの画面を立ち上げるのが基本。ですが、ちょっとしたアイディアをすぐ録音したいときなどに使いやすいです。

内蔵の4トラックレコーダーに直結

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