便利だけど大変なモバイルデバイスの利用実態も披露
iPadからの情報漏えいを防げ!Symantec DLPにタブレット版
2012年03月07日 06時00分更新
3月6日、シマンテックは同社が昨年行なった「モバイル導入の現状調査」の結果を披露すると共に、タブレット端末向けの情報漏えい製品「Symantec Data Loss Prevention for Tablets」を発表した。
モバイルデバイスの管理は「後付け」が多い?
記者発表会で登壇したシマンテック エンタープライズセキュリティプロダクトマーケティングマネージャーの金野隆氏は、同社がグローバルで実施したモバイル導入の現状調査のサマリーについて説明した。調査はアプライドリサーチ社により、2011年8月~11月に行なわれ、世界の6275社(日本企業は300社)が対象だという。
調査ではモバイルデバイスは電子メールやグループウェアだけではなく、基幹業務アプリケーションでも利用され、業務の効率化に寄与していることが改めて実証された。一方で、多くの企業にとってモバイル導入は効果と共にリスクも認識しており、生産性の低下や情報漏えい、ブランドの失墜、減収などの損失につながる可能性があるという。
調査内容で特筆すべきは、モバイルデバイスの課題になる活動として、エンドユーザーのサポートや盗難対策、プロビジョニング、パスワード管理を抑えて、バックアップと復元が1位になっている点だ。「MDMのツールでもバックアップ&復元の機能を提供するところは少ない」(金野氏)とのことで、実はデータ損失に対する対策が必要になるという。また、モバイル導入から時間が経ってから、管理ツールが導入されているという点も興味深い。「モバイルは簡単だろうと思って導入してみたら、隠れたリスクや管理の負担があきらかになってくる」(金野氏)とのことで、後から対策を打っている現状があるという。
iPadからのインターネット接続を強制的にVPN経由で
これに対してシマンテックが提案するのが、ポリシー管理を実現する「Symantec Mobile Management 7.1」、セキュアアクセスを実現する「VeriSign Managed PKI for Device」、コンテンツ保護を実現する「Symantec Data Loss Prevention」などのモバイルセキュリティ製品だという。
今回発表された「Symantec Data Loss Prevention for Tablets」は、文字通りiPadを中心とするタブレット端末用の情報漏えい対策。3GやWiFi接続に対応し、タブレットからのデータを精査し、機密情報に当たる情報の送信をブロックする。もちろん、タブレットの場合、モバイル環境からインターネットに直接接続できるが、Symantec Mobile Managementと連携することで、「強制的にVPN接続させ、プロキシを経由させる」(金野氏)という。データ漏えいの検出に関しては、PC版のSymantec Data Loss Preventionと同じく、構造化データ、非構造化データ、記述されたデータなどを登録したシグネチャをベースにフィルタリングする。
金野氏は、iPadから企業買収に関する情報をFacebookに漏えいさせようとした際に、Symantec Data Loss Prevention for Tabletsでブロックするデモの動画を披露した。同社ですぐに使える検出ポリシーをまとめた「標準ソリューションパック」も提供する。
Symantec Data Loss Prevention for Tabletsは本日から販売を開始し、参考販売価格は1000ライセンスの場合、1デバイスあたり1万1200円(うち保守費用が1700円)になる。当初はiPadのみサポートするが、今後Androidへの対応も進めていくという。
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