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グローバルのEIPベンダーが国内に本格上陸

導入も運用もつまづかない?バーダシスのDLPがクラウド展開

2013年01月24日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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1月23日、バーダシス(Verdasys)はクラウドベースの企業情報保護ソリューション「Verdasys MSIP」を発表した。可視化と包括的な対策を売りにする同社のDLPソリューションをクラウド型で提供する。

DLPを統一したプラットフォームとして提供

 バーダシスは「EIP(Enterprise Information Protection)」と呼ばれるDLP(Data Loss Protection)ソリューションを手がけている米国のITベンダー。同社の「Digital Guardian」では企業の機密情報や個人情報を外部に漏えいしないよう、ユーザーの操作を制御したり、データを暗号化したり、ログや証跡を収集することができる。モバイルも含め、ほぼすべてのプラットフォームに対応しているのが大きな特徴になる(Android版は本年中に提供予定)。

米バーダシス ワールドワイドセールス担当副社長ピータ・ティレル氏

 米バーダシス ワールドワイドセールス担当副社長ピータ・ティレル氏は、DLPのカバーする分野を3つに分類。コンプライアンスをベースとした個人情報の保護、知的財産や機密情報を漏えいさせない内部脅威対策、そして近年企業を震え上がらせている外部からのサイバー脅威対策などに分けられるとした。こうした3つの分野において、「他社はこうした問題の一部にのみ対応しているが、弊社は統一プラットフォームとして、すべてを網羅できる唯一のソリューションだ」と述べた。

 こうした製品の差別化ポイントとして、ティレル氏は、「リスクとなりうるポイントをすべて可視化できるという点だ。たとえばクレジットカード番号をコピーした操作という1つ1つのイベントではなく、コピーというインシデント自体を探せるのが特徴だ。どのアプリケーションが開いたのか、そのユーザーがインシデントの前後になにをしたのかまでわかる」と例を挙げながら説明した。また、「情報を見ることができなければ、守ることはできないというのがモットーだ」とのことで、可視化についても大いに重視しているという。

DLPソリューションをクラウド型で提供

 今回発表されたVerdasys MSIP(Managed Service for Information Protection)はバーダシスのDLPソリューションをクラウドで提供するもの。オンプレミス版で提供されている一部のオプションをのぞき、主要な機能はVerdasys MSIPで提供される。日本法人であるバーダシス 代表取締役社長の大橋裕司氏は、従来の情報漏えい対策プロジェクトが失敗している原因として「ポリシーの作成と実装が思いのほか困難」「事件に対してポイントソリューションをあてがったため、結果的にマルチベンダーになり、管理が複雑になってしまった」などがあると指摘した。

バーダシス 代表取締役社長 大橋裕司氏

 これに対して、Verdasys MSIPではポリシーありきではなく、先に情報を把握したのち、ポリシー策定に移るという手順を踏むため、実効性が伴うと説明する。大橋氏は、「あらかじめ50あまりのポリシーが用意されており、インフラを構築する必要もない。お客様の業務負荷を上げることなく、実証されたセキュリティシステムを迅速に提供できる」とアピールした。

Verdasys MSIPの概要

 Verdasys MSIPはパートナー経由で販売され、参考価格は1台あたり980円(1000台購入時)/月からになる。

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