単一のダイ上にマルチコアのCPUとDirectX 11対応のGPUを集約したAMDの「Fusion APU」。日本ヒューレット・パッカードからも、Fusion APUのひとつ「AMD E-350」を搭載したモバイルノート「HP Pavilion dm1-3000 Notebook PC」(以下dm1-3000)が登場した。
Fusion APUがモバイルの何を変えたのか、dm1-3000で検証してみよう。なお評価機はdm1-3000の量販店モデルであり、直販方式の「HP Directplus」モデルとは仕様が若干異なる。
細部をシェイプアップ 新生dm1はここが違う
そもそもdm1シリーズは、2009年後半に「CULVノート」として登場した製品である(関連記事)。コンパクトで持ち歩きに適したデザインと長時間のバッテリー駆動が可能で、そのうえ低価格というのが製品のコンセプトであった。モバイルノートとしてのコンセプトをそのままに、Fusion APUを採用して生まれ変わったのがdm1-3000となる。
まずは外観からチェックしていこう。液晶ディスプレーは初代と同じ11.6型ワイド/1366×768ドット。そのため本体の大きさはそれほど変わらない。dm1-3000のサイズは、幅292mm×奥行き216mm×高さ22~32mm。初代dm1と比べると数mm~1cmほど増加した程度。質量は1.57kgと、こちらも70g程度の微増に留まっている。
ディスプレー天板のデザインは、同社特有の「ZEN-design」に基づいた細かな模様が刻まれたブラック。パームレスト部分などの本体外装とともに、模様をボディーに転写する「HP Imprint」テクノロジーが用いられており、独特の光沢感がある。デザインフィルムに樹脂を流し込んで転写した表面塗装ではない加工のため、キズがつきにくいという。確かに手でベタベタ触っても、皮脂が残りにくかった。
前方がやや薄く、後方へ行くにしたがって厚くなるスタイルは、初代dm1とほぼ同じだ。コネクター類の配置は、右側面に「2in1メディアスロット」やヘッドホン/マイク共用ジャック、USB×2、アナログRGB出力、有線LANコネクター。左側面に電源コネクター、HDMI出力、USB×1となっている。
構造面ではヒンジ部分にも注目だ。大抵のノートパソコンでは液晶ディスプレーが180度開くことはなく、ヒンジに無理な力がかからないか心配になることもある。dm1-3000ではディスプレー部分が180度まで開けるようになった。プレゼンなど、多人数で画面を見る際に役立ちそうだ。
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