iTunesで提供される映画などの映像コンテンツをテレビで視聴するためのセットトップボックスとして、米アップルが9月1日に発表したのが新型の「Apple TV」である。従来モデルとは異なり、HDDを搭載しないことによって大幅な小型化を実現しているのが特徴だ。
当初、このApple TVの日本での展開は未定としていたが、11月11日に国内での映画配信サービスの開始と、そしてApple TVの販売開始が同時にアナウンスされた(関連記事)。価格は8800円で、後述するように豊富な機能が搭載されていることを考えると、コストパフォーマンスは非常に高い。
新型Apple TVのコストパフォーマンスの高さ
Apple TVで、まず印象的なのは幅98×奥行き98×高さ32mmというコンパクトなボディだ。サイズも約272gと軽量で、テレビ周りのスペースに気軽に置いて使うことができる。
従来モデルとの大きな違いとしては、HDDの有無が挙げられる。2007年に発売されたApple TVには40GBのHDDが搭載されており、コンテンツを蓄積することができたが、新モデルではHDDを省いている。ただ、インターネットやLAN上のコンテンツの再生が主目的であれば、HDDがなくても問題ない。むしろ、その分小型化されたメリットのほうが大きい。
インターフェースにも違いがある。従来モデルは映像出力としてHDMIとコンポーネント端子、音声出力用にアナログと光角型のS/P DIF端子をそれぞれ装備していた。しかし新型モデルでは、HDMIと光角型のS/P DIF端子がそれぞれ1系統のみと、アナログ端子がなくなっている。これはHDMI端子を持つ液晶テレビが十分に普及したという判断だろう。
ただし、HDMI出力の解像度は最高720pとなっている。特に大型のフルHD対応テレビに接続した場合には気になるかもしれない。
ネットワークインターフェースは、100BASE-TX対応の有線LANと、IEEE 802.11a/b/g/nに対応した無線LANの両方を備えている。8800円という価格を考えると、5GHz帯と2.4GHz帯の両方に対応する無線LANインターフェースが搭載されているのは驚きだ。
Apple TVの操作には、付属のアルミニウム製リモコン「Apple Remote」を利用する。ボタン類は十字キーと選択キー、メニューボタン、再生/一時停止ボタンだけとシンプルにまとめられている。
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